![]() バルク品の割り振り、輸送、およびブレンドを最適化するシステム
专利摘要:
コンピュータ可読媒体にロードされるコンピュータアプリケーション、コンピュータアプリケーションを含むコンピュータ装置、およびコンピュータアプリケーションを利用する方法を本明細書において記載する。コンピュータアプリケーションは、実行されると、コンピュータに、純利益を最大化するために、予め定義された時間期間中の異種類の輸送車両団を使用しての製品の割り振り、輸送行路決定、輸送車両/行路スケジューリング、並びにオプションとして、供給地で生産され、供給地から荷積みされ、需要地に輸送され需要地で消費されるバルク品のブレンドを最適化させる。 公开号:JP2011507779A 申请号:JP2010539475 申请日:2008-12-18 公开日:2011-03-10 发明作者:ウォーリック,フィリップ,エイチ.;コシス,ゲイリー,アール.;ソン,ジン−フア;ファーマン,ケビン,シー.;マクドナルド,マイケル,ケイ.;レイマン,チャド,ディー. 申请人:エクソンモービル リサーチ アンド エンジニアリング カンパニーExxon Research And Engineering Company; IPC主号:B65G61-00
专利说明:
[0001] 本発明は、バルク品の輸送および在庫管理の分野に関する。より詳細には、本発明は、実行されると、所定の時間期間中に異種類の輸送車両団を使用して1つ以上のバルク品を供給地から消費地に移動するに当たり、割り振り、輸送路決定、輸送車両/行路スケジューリング、および好ましくは製品のブレンドをコンピュータに最適化させるコンピュータ可読媒体に記憶されるアプリケーションに関する。] 背景技術 [0002] 製品輸送を最適化する現在の手法は、離散品の移動であれ、またはバルク品の移動であれ、一般に輸送路決定および/または車両スケジューリングに焦点を合わせており、在庫管理を考慮しない。更に、これらの手法では通常、以下のうちの1つ以上であることが必要である:ブレンドできない単一の同種類の貨物以上の貨物、同種類の船舶団の使用、単一の供給地から単一の需要地までの移動、および供給および需要に一定の率。一般に、これら手法は、純利益の最大化よりはむしろコストの最小化に焦点を合わせてもいる。] [0003] TurboRouter(登録商標)は、Norwegian Marine Technology Research Institute,MARINTEK Logisticsにより最近開発されたツールである。これは、船舶の航路決定およびスケジューリングの計算を実行する。このツールの目的は、用船側とは対照的に、商業的な海運業者が、運送しなければならない契約貨物に加えて、必須ではない貨物を運送することにより得られる収益を最大化できるようにすることである。しかし、このツールは、在庫管理を考慮せず、またブレンドも想定していない。] [0004] アンモニアの運送は、非特許文献1により対処されてきた。この記事は、在庫管理および航路決定が時間枠要件により制限され、船舶が部分積載を運ぶことができる場合の問題を呈示する。船舶団は、単一のバルク品を生産港と消費港との間で輸送する。この手法の経済的計算は、現実の問題を単純化しすぎており、かつ生産と消費に一定の率を仮定している。] [0005] 複数のバルクリキッド品(ブレンドできない)の最小コスト在庫航路決定問題は、非特許文献2により対処されている。この航路決定問題での船舶は、複数の区画を有し、各船舶は一港のみでの船積みおよび陸揚げに制限される。更に、この行路決定問題では、同種類の船舶プールのみが可能である。] [0006] 船舶の航路指定およびスケジューリングの分野の多くの出版物がある。一調査記事は、非特許文献3である。一概説記事は、非特許文献4である。] [0007] 注目すべき一出版物は、非特許文献5である。この論文は、原油海上輸送問題に取り組んでいる。この論文で説明されているモデリング問題は、以下の仮定/単純化を含む:即ち、(1)各貨物(即ち、運送すべき原油)が単一の船積港と単一の陸揚港との間で移動すること、(2)運送される貨物が常に満載貨物(full vessel load)でなければならない(即ち、貨物は固定サイズでなければならない)こと、および(3)各船舶が同じサイズであること。更に、このモデルの目的とする機能は、純利益とは対照的にコストを最小化することである。] [0008] 注目すべき別の出版物は、非特許文献6である。この論文も原油海上輸送モデリング問題に取り組んでいる。ここでもモデリング問題の特徴は、各航海が単一の船積港および単一の陸揚港からなり、各貨物が満載貨物(full vessel load)でなければならないようなものである。更に、目的は、純利益ではなくコストを最小化することである。この論文で取り組まれる問題は、船舶が同じサイズを有する必要がなく、船舶のコンパートメントが明示的に処理されるという点で前出の論文と異なる。] 先行技術 [0009] M.Christiansenら、Decomposition of a combined inventory and time constrained ship routing problem,Transportation Science,33(1):3−16 (1999) D.Ronen、Marine inventory routing:shipments planning,Journal of the Operational Research Society,53:108−114 (2002) Ship routing and scheduling:status and perspectives,Transportion Science,38(1):1−18,M.Christiansen,K.Fagerholt,and D.Ronen(2004) Marine Transportation,Handbooks in Operations Research and Management Science:Transportation,M.Christiansen,K.Fagerholt,B.Nygreen,D.Ronen,edited by C.Barnhart and G.Laporte(2007) Scheduling Ocean Transportation of Curde Oil,Management Science,G.G.Brown,G.W.Graves,D.Ronen,33(3):335−346(1987) Fleet management models and algorithms for an oil tanker routing and scheduling problem,H.D.Sherali,S.M.Al−Yakoob,M.M.Hassan,IIETrans.31:395−406(1999)] 発明が解決しようとする課題 [0010] 当分野には、製品の割り振り、輸送行路決定、および輸送車両/行路スケジューリング、およびオプションとして製品のブレンドに関連する純利益総額を最適化するアプリケーションの必要性がある。当分野には、複数の種類および品質であり、各バルク品が一定でない供給(生産)率および需要(消費)率を有し、各バルク品が異なる金銭価値を有するバルク品を、異種類の船舶団を使用して、各船舶が複数の船積みおよび陸揚げを行えるように、1つ以上の供給地から1つ以上の需要地に移動できるようにこの機能を実行するアプリケーションの必要性がある。特に、このようなアプリケーションは、石油および石油由来品を供給地から需要地に移動させるに当たり、かなりの金融的恩益を提供する。] 課題を解決するための手段 [0011] コンピュータ可読媒体に記憶されるコンピュータアプリケーション、コンピュータアプリケーションを含むコンピュータ装置、およびコンピュータアプリケーションを利用するプロセスを本明細書において記載する。コンピュータアプリケーションは、実行されると、コンピュータに、純利益総額を最大化するために、計画期間内に供給地から需要地に1つ以上のバルク品を移動する際の製品の割り振り、輸送行路決定、および輸送車両/行路スケジューリングを最適化させる。オプションとしてであるが、好ましくは、コンピュータアプリケーションは、実行されると、コンピュータに製品のブレンドも実行させる。] [0012] 一実施形態では、コンピュータアプリケーションは、実行されると、コンピュータに、在庫、製造スケジュール、および製造される各供給ストリームの特徴を考慮させる。代替または追加として、コンピュータアプリケーションは、実行されると、コンピュータに、在庫、消費スケジュール、および各需要ストリームの特徴要件を考慮させる。代替または追加として、コンピュータアプリケーションは、実行されると、コンピュータに、送られる製品の全体価値を高めるために、車両荷積み時、車両輸送中、または車両荷下ろし時の製品のブレンドが可能なことを考慮に入れさせる。コンピュータアプリケーションは、実行されると、コンピュータに、利用可能な車両団内の車両、それに関連する積載量、およびコストを考慮させる。コンピュータアプリケーションは、実行されると、コンピュータに、供給不足を補うためのスポット市場購入の可用性および/または供給過剰をなくすためのスポット市場販売の可用性も考慮させる。コンピュータアプリケーションを実行するコンピュータは、いくつかの解決方法を利用でき、利用される解決方法に応じて、供給側の生産を使用して需要側の消費を満たす最適または最適に近い手段を計算できる。] [0013] コンピュータアプリケーションは、好ましくは、各供給ストリームが各自の貯蔵在庫、製品スケジュール、性質仕様、および金銭価値を有する複数の供給ストリームを各供給地で生成できるようにする。同様に、コンピュータアプリケーションは、好ましくは、各需要地で、各需要ストリームが各自の貯蔵在庫、消費スケジュール、送られる製品ストリームの性質の許容範囲、および送られる製品の性質依存の金銭価値を有する複数の需要ストリームを消費できるようにする。製品は、積載量およびコストの両方で異種類であることができ、好ましくは異種類である利用可能な船舶団を使用して移動される。] [0014] 純利益総額を計算する多くの方法がある。しかし、純利益総額は、好ましくは、計画期間中に製品を供給地から需要地まで輸送することにより得られる価値の上昇から輸送関連コストを差し引いたものを反映する。より好ましくは、純利益総額は、輸送される製品の現地スポット市場評価価値から、荷積みされる製品の現地スポット評価価値並びに輸送および在庫保持に関連するコストを差し引いたものである。] [0015] 以下は、本願の一部をなす詳細な図面の概説である。] 図面の簡単な説明 [0016] ユーザと、本発明の一実施形態におけるコンピュータに記憶されるモデリングアプリケーションとの間の対話を概略的に示す。 本発明の一実施形態を使用する一般的なプロセスを提供する。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるデータ入力ワークブック内のデータ入力スプレッドシートを示す。 本発明の一実施形態において利用されるアプリケーションユーザインタフェースからの画面ショットを示す。 本発明の一実施形態において利用されるアプリケーションユーザインタフェースからの画面ショットを示す。 本発明の一実施形態において利用されるアプリケーションユーザインタフェースからの画面ショットを示す。 本発明の一実施形態において利用されるアプリケーションユーザインタフェースからの画面ショットを示す。 本発明の一実施形態において利用されるアプリケーションユーザインタフェースからの画面ショットを示す。 船舶が商品であり、ノードが特定の時刻に寄港可能なことを表す時間−空間ネットワーク構成を示す。] [0017] 上記図は、単に例示のために提供される。例示的なスプレッドシートおよびユーザインタフェース画面ショット内のデータは、実際ではなく仮説的な問題からの代表的なデータである。従って、例示的なユーザインタフェース画面ショットおよびサンプルリポートに記される、そこから導出される結果は、仮説的な問題に対する代表的な結果である。] 実施例 [0018] 定義 本明細書内のすべての用語は、従来の意味を有することが意図される。更に明確にするために、本明細書において使用されるいくつかの用語の従来の意味を以下に示す。] [0019] 「割り振り」は、供給地から需要地への製品の移動に関して使用される場合、輸送すべき供給側製品、および満たす必要がある需要側製品ニーズの識別および/または数量に関する決定を指す。] [0020] 「バルク品」は、ばらされており、船積時に実質的に流体である任意の品を意味し、換言すれば、バルク品はばらの包装されていない形態のものである。バルク品の例としては、石油製品が挙げられる。] [0021] 「コード」は、ソースコードおよびオブジェクトコードの両方を包含する。] [0022] 「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータ可読の形態で情報を記憶または伝送するための任意のメカニズムを含む。例えば、コンピュータ可読媒体は、読み取り専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリ装置等を含むが、これらに限定されない。] [0023] 「荷下ろし地」、「需要地」、および「行き先地」は、本明細書において同義で使用され、輸送貨物が荷下ろしされる地を指す。同様に、「陸揚港」、「需要港」、および「行き先港」もそれぞれ、貨物が陸揚げされる港を指すそれぞれ同義の用語である。] [0024] 「荷積み地」、「供給地」、および「出発地」は、本明細書において同義で使用され、輸送貨物が荷積みされる場所を指す。同様に、「船積港」、「供給港」、および「起点港」はそれぞれ、貨物が船積みされる港を指すそれぞれ同義の用語である。] [0025] 「輸送行路決定」は、供給地から需要地への製品の移動に関して使用される場合、行程数、停まる順番、および製品割り振りを実行する船舶の割り当てに関する決定を指す。] [0026] 「輸送車両/行路スケジューリング」は、輸送行路決定計画を実行する各作業への時間の割り当てを指す。] [0027] 「車両」は、任意の船舶、バージ船、飛行機、列車、トラック、または他の機械的輸送手段を意味する。] [0028] 「船舶」は、任意の船、バージ船、または他の水上運行車両を意味する。] [0029] モデリングアプリケーション 本発明の一態様は、最適化モデルを含むコンピュータ可読媒体に記憶されるコンピュータアプリケーションである。コンピュータアプリケーションは、実行されると、コンピュータに、計画期間内の供給地から需要地への1つ以上のバルク品の移動に関して、純利益総額を最大化するために、バルク品割り振り、輸送行路決定、および輸送車両/行路スケジューリングを同時に最適化させる。好ましい一実施形態では、コンピュータアプリケーションは、コンピュータに、製品のブレンドも同時に最適化させる。] [0030] 好ましくは、純利益総額は、計画期間中に製品を供給地から需要地まで輸送することにより得られる価値の上昇から輸送関連コストを差し引いたものを反映する。より好ましくは、純利益総額は、輸送される製品の現地スポット市場査定価値から、荷積みされる製品の現地スポット査定価値並びに輸送および在庫保持に関連するコストを差し引いたものである。輸送コストは、基準運賃、船齢コスト、帯泊コスト等を含み得る。保有コストは、供給側、需要側、または船上で発生し得る。] [0031] 第1の実施形態では、アプリケーションは、実行されると、コンピュータに、以下のうちの1つ以上を考慮させる:(i)既存の在庫、予想生産、性質、および各供給地で生産されるバルク品の金銭価値、(ii)バルク品の既存の在庫、予想消費、各需要地で必要なバルク品の性質要件、性質要件を満たすバルク品の金銭価値、並びに(iii)異なるバルク品をブレンドして、輸送されるバルク品の全体価値に利する機会。好ましくは、実行されるアプリケーションは、コンピュータに少なくとも上記項目(i)および(ii)を考慮させる。理想的には、実行されるアプリケーションは、コンピュータに上記項目(i)、(ii)、および(iii)のそれぞれを考慮させる。] [0032] 各供給地は、バルク品の複数の供給ストリームを生成することができ、各ストリームは、それ自体の性質および性質に基づく金銭価値を有すると共に、それ自体の累積在庫、貯蔵制約、および生産スケジュールを有する。更に、各需要地は、バルク品の複数の需要ストリームを必要とすることができ、各ストリームは、それ自体の性質範囲要件、それら要件を満たすために輸送される実際のバルク品の金銭価値に基づく性質を有すると共に、それ自体の在庫、貯蔵制限、および消費スケジュールを有する。異なるバルク品ストリームは、同じ輸送車両の別個の隔室に船積みされる。しかし、異なるバルク品は、需要地要件を満たすために、船積み時、陸揚げ時、または輸送中に、船積みされたバルク品のうちの1つ以上の性質を変更し、輸送されるバルク品の全体価値に利するように、ブレンドすることができる。これらポイントのそれぞれについて、以下に更に詳述する。] [0033] アプリケーションにより考慮される問題の各供給地は、複数のバルク品を生産し得る。換言すれば、アプリケーションは、各供給地による複数の異なる種類および/または等級のバルク品の複数のストリームの生産を許すが、そのように要求はしない。従って、例えば、ある供給地で生産されるバルク品は、特定の等級のガソリンという単一のストリームであってもよい。或いは、供給地で生産されるバルク品は、低硫黄真空軽油(VGO)および高硫黄VGO等の異なる等級のVGOという複数のストリームであってもよい。好ましくは、ユーザが、アプリケーションが考慮すべき各供給地およびそれに対応する生産ストリームを識別する。] [0034] アプリケーションが考慮する問題の各生産ストリームは、それ自体の性質および性質に基づく金銭価値を有する。性質は化学的または物理的であり得るが、通常、生産ストリームの化学的組成に関する。例えば、VGOおよびガソリン等の燃料品の価値は通常、組成(例えば、窒素含有率、硫黄含有率等)に基づいて上下する。好ましくは、ユーザが、供給地の現地スポット市場での現在価格に基づいて各供給ストリームの金銭価値を指定する。] [0035] アプリケーションが考慮する問題の各生産ストリームは、それ自体の累積在庫、好ましい最小および最大貯蔵制約、並びに予想生産スケジュールも有する。生産スケジュールは、一定または連続である必要はない。アプリケーションは、割り振り、輸送行路決定、および輸送車両/行路スケジュールを作成する際にこれらの要因を考慮する。好ましくは、ユーザが、各生産ストリームの既存の在庫、好ましい貯蔵制約、および予想生産スケジュールを指定する。] [0036] アプリケーションが考慮する問題の各需要地は、複数のバルク品を消費し得る。換言すれば、アプリケーションは、各需要地による異なる種類および/または等級のバルク品の複数のストリームの消費を可能にするが、そのように要求はしない。従って、例えば、ある1つの供給地で消費されるバルク品は、ある特定の等級のガソリンであってもよい。或いは、需要地で消費されるバルク品は、異なる等級のVGOという複数のストリームであってもよい。好ましくは、ユーザが、アプリケーションが考慮すべき各需要地およびそれに対応する需要ストリームを識別する。] [0037] アプリケーションが考慮する問題の各需要ストリームは、それ自体の性質範囲要件およびこれらの要件を満たすために輸送される実際のバルク品の金銭価値に基づく性質を有する。性質は化学的または物理的であり得るが、通常、輸送されるバルク品の化学的組成に関する。例えば、異なる等級のガソリンまたはVGO等の燃料品が許容されるためには、需要ストリームの特定の組成範囲要件(例えば、窒素含有率、硫黄含有率等)を満たさなければならない。しかし、これら要件を満たすすべての燃料品が同じではなく、これら要件を満たす任意の特性の製品の実際の価値は、特定の製品の性質が実際に、要求される性質範囲内のどこにあるかに応じて様々であり得る。従って、基本金銭価値は通常、需要ストリームの性質範囲要件を満たす平均製品に対して設定される。更に、性質に基づく調整係数が、平均製品の性質に相対する性質に基づいて、輸送される実際のバルク品の基本金銭価値を調整するために提供される。好ましくは、基本金銭価値および性質調整係数は、需要地の現地スポット市場の価値査定に基づいてユーザにより入力される。] [0038] アプリケーションが考慮する問題の各需要ストリームは、それ自体の累積在庫、好ましい最小および最大貯蔵制限、並びに予想消費スケジュールも有する。消費スケジュールは、一定または連続である必要はない。アプリケーションは、割り振り、輸送行路決定、および輸送車両/行路スケジュールを作成する際にこれらの要因を考慮する。好ましくは、ユーザが、各需要ストリームの既存の在庫、好ましい貯蔵制限、および予想消費スケジュールを指定する。] [0039] 車両は、積載量およびコストの点で同種類または異種類であり得る。一実施形態では、車両は、積載量およびコストの両方で異種類である。本発明により利用される車両は通常、複数の隔室を含み、製品の組成完全性を不注意に損なうことなく、複数の製品の輸送が可能である。従って、各供給地から船積みされた各バルク品は、同じ輸送車両の1つ以上の別個の隔室内で輸送される。] [0040] 各輸送車両に荷積みされた異なるバルク品は、輸送車両に荷積みされる際、輸送車両から荷下ろしされる際、または車両輸送中に、需要地要件を満たすために、荷積みされたバルク品のうちの1つ以上の性質を変更し、輸送されているバルク品の全体価値(例えば、金銭価値)に利するように、ブレンドすることができる。例えば、異なる製品は、定義された率で、同じ船積管または陸揚管を通して同時に船積みまたは陸揚げすることにより、ブレンドすることができる。換言すれば、共通の船積管または陸揚管に繋がった、異なる製品ストリームの弁を制御して開閉することにより、製品を異なる率で、管内において混合することができる。更に、異なる製品は、定義された量で空の貯蔵タンクに連続して船積みまたは陸揚げすることによりブレンドすることができる。更に、船舶の区画の柔軟性により、船舶は、いくつかの製品を船積みし、輸送中にそれらをいくつかの新しい製品内に移動させブレンドさせ得る。ブレンドされた製品は、需要ストリームの経済および消費速度に応じて、いくつかの需要ストリームに向けて準備し得る。ブレンドされた製品の価値は、製品が輸送される需要港でのその性質に関する価値であり、例えば、需要港の現地スポット市場に基づいて評価することができる。一例としては、多くのVGO需要ストリームで許容不可の価値の低い製品(例えば、高硫黄VGO(HSVGO))と、高品質製品(例えば、低硫黄VGO(LSVGO))とをブレンドして、許容可能な新しい製品ストリームを作り出すことが挙げられる。従って、モデリングアプリケーションは、輸送コストを節減するのみならず、低品質に起因する安値取引(quality giveaway)を削減することにより、価値を生み出すこともできる。] [0041] 本発明の別の実施形態では、アプリケーションは、実行されると、コンピュータに、以下のうちの1つ以上、好ましくはすべてを更に考慮させる:(i)利用可能な車両団内の各車両の可用性、コスト、積載量、および現在の貨物、(ii)各供給地および需要地の互いからの移動時間および/または距離での相対的な隔たり、およびその移動コスト、(ii)各供給地および需要地でのあらゆる車両サイズ制限、荷積み制限、および/または荷下ろし制限、(iv)もしあれば、バルク品を供給地、需要地、および/または輸送船上で貯蔵する保有コスト、並びに(v)供給不足を補うためのスポット市場購入、および供給過剰を削減するためのスポット市場販売の可用性。更なる各ポイントについて、より詳細に後述する。] [0042] 第1に、特定の車両を特定の輸送行路の実行に割り当てる場合、アプリケーションは、利用可能な車両団内の各車両の利用可能な時間、輸送能力、関連する輸送コスト(例えば、基準運賃、船齢コスト、帯泊コスト等)、および現在の貨物を考慮する。車両は、スポット車両、ターム車両、またはそれらの任意の組み合わせから選択し得る。あまり望ましくはないが、利用可能な車両団が完全には分からず、かつ予想もできない場合、所望の等級の車両に関する概略情報(例えば、Aframax船舶またはPanamax船舶)を利用することができる。好ましくは、この情報は、ユーザにより利用可能な車両団内のチャーターまたは予想される車両毎に入力される。] [0043] 第2に、輸送行路を設計する場合、実行されるアプリケーションは、コンピュータに、各供給地および各需要地の互いからの時間および/または距離での相対的な地理的場所およびその相対的な移動コストを考慮させる。好ましくは、ユーザが、各地の相対的な隔たりおよび相対的な移動コスト(例えば、取引行路のワールドスケールレート)に関する情報を入力する。好ましくは、この情報は、ユーザにより供給地毎、需要地毎、および供給地と需要地との移動行程毎に入力される。] [0044] 第3に、輸送行路を設計し、特定の車両を特定の行路に割り当てる場合、実行されるアプリケーションは、コンピュータに、各供給地および需要地でのあらゆる車両サイズ制限、荷積み制限、および/または荷下ろし制限を考慮させる。例えば、港によっては、入港喫水制限、出港喫水制限、船積みおよび/または陸揚げ操船不可能日、並びに船積みおよび/または陸揚げ可能な貨物の最小量および最大量を有することがある。好ましくは、このようなあらゆる制限は、ユーザにより供給地毎および需要値毎に入力される。] [0045] 第4に、保有コストは一般に、即座に動かされないバルク品生産のすべてのユニットに発生する。保有コストは、即座に消費されない輸送されたバルク品のあらゆるユニットにも発生する。保有コストは、荷積みされない状態、荷下ろしされない状態、または有効に輸送されていな状態で車両内にあるバルク品のすべてのユニットでも発生する。すべての保有状況に適用可能な単一の汎用的な保有コストがあってもよい。或いは、すべての供給地に1つの保有コスト、すべての需要地に1つの保有コスト、およびすべての輸送車両に1つの保有コストがあってもよい。或いは、需要地毎、供給地毎、および輸送車両毎に別個の保有コストがあってもよい。好ましくは、保有コストはユーザにより入力される。] [0046] 最後として、第5に、考慮される供給地での生産が、需要地での消費を満たすことができない、または消費を超過する場合があり得る。このような場合、コンピュータアプリケーションは、生産を補うためのスポット市場でのバルク品購入の可用性および/または生産を削減するためのスポット市場でのバルク品販売の可用性を考慮に入れることができる。好ましくは、ユーザが、スポット市場で購入し、かつ/または販売可能なバルク品の識別情報、場所、量、および価格を指定する。] [0047] モデリングアプリケーションおよび海上輸送 バルク品輸送の車両モードは制限されず、船舶、飛行機、電車、トラック、またはそれらの任意の組み合わせであり得る。しかし、好ましい実施形態では、バルク品は船舶により輸送される。従って、この好ましい実施形態では、各車両は船舶であり、各行路は航海として実行され、各供給地は供給港であり、各需要地は需要港である。] [0048] 従って、本発明の一実施形態は、コンピュータ可読媒体に存在し、実行されると、コンピュータに、純利益総額を最大化するために、計画期間内に供給港から需要港への1つ以上のバルク品の移動に関するバルク品割り振り、輸送行路決定、および船舶/航海スケジューリングを最適化させるコンピュータアプリケーションである。この実施形態では、実行されるアプリケーションは、好ましくは、コンピュータに、以下のうちの1つ以上を考慮させる:(i)既存の在庫、予想生産、各供給港で生産されるバルク品の性質および金銭価値、(ii)既存の在庫、予想消費、各需要港で必要とされるバルク品の性質要件、および性質要件を満たすバルク品の金銭価値、並びに(iii)輸送されたバルク品の全体価値に利する、異なるバルク品をブレンドする機会。好ましくは、実行されるアプリケーションは、コンピュータに上記項目(i)および(ii)を考慮させる。理想的には、実行されるアプリケーションは、コンピュータに、上記項目(i)、(ii)、および(iii)のそれぞれを考慮させる。] [0049] より詳細には、各供給港は、バルク品の複数の供給ストリームを生産することができ、各ストリームは、それ自体の性質および性質に基づく金銭価値を有すると共に、それ自体の累積在庫、貯蔵制約、および生産スケジュールを有する。更に、各需要港は、バルク品の複数の需要ストリームを必要とすることができ、各ストリームは、それ自体の性質範囲要件およびそれら要件を満たすために輸送される実際のバルク品の性質に基づく金銭価値を有すると共に、それ自体の在庫、貯蔵制限、および消費スケジュールを有する。最後に、異なるバルク品ストリームは、同じ輸送車両の別個の隔室内に船積みされる。しかし、異なるバルク品は、船積み時、陸揚げ時、または輸送中に、需要地要件を満たすために、船積みされたバルク品のうちの1つ以上の性質を変更し、輸送されるバルク品の全体価値に利するようにブレンドすることができる。] [0050] 別の実施形態では、実行されるコンピュータアプリケーションは更に、コンピュータに以下のうちの1つ以上、好ましくはすべてを考慮させる:(i)利用可能な車両団内の各船舶の可用性、コスト、積載量、および現在の貨物、(ii)各供給港および需要港の互いからの移動時間および/または距離での相対的な隔たりおよびその移動コスト、(iii)各供給地および需要地での任意の船舶喫水制限、船積み制限、および/または陸揚げ制限、(iv)もしあれば、供給港、需要港、および/または船舶上でバルク品を貯蔵する保有コスト、並びに(v)供給不足を補うためのスポット市場購入および供給過剰を削減するためのスポット市場販売の可用性。それら各ポイントについては詳細に上述した。] [0051] バルク品 アプリケーションが解決すべき問題で輸送されるバルク品の種類は制限されない。しかし、好ましい実施形態では、バルク品は、1つ以上の等級の石油および/または石油由来品から選択される。より好ましい実施形態では、バルク品は、1つ以上の等級の以下の製品から選択される:原油、ガソリン、軽油、コンデンセート、留出物、および中間石油化学原料。] [0052] ハードウェアおよびソフトウェア モデリングアプリケーションは、従来のコンピュータプロセッサ(例えば、3GHzシングルプロセッサのパーソナルコンピュータ)で実行される。プロセッサは、標準のシングルプロセッサであることができるが、そうである必要はない。プロセッサは、互いに直接接続された相互作用プロセッサの集まりであってもよく、またはコンピュータネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワークまたはインターネット)を介して互いに間接的に接続された相互作用プロセッサの集まりであってもよい。] [0053] アプリケーションは、実行されると、データ入力・記憶装置インタフェースを用いる。データ入力記憶インタフェースは、アプリケーションと一体化されてもよく、またはアプリケーションとインタフェースしてもよい。アプリケーションのデータ入力および記憶は、いくつかの方法で達成することができる。アプリケーションは、データ入力・記憶インタフェースとして、Excelまたは別の種類のスプレッドシートソフトウェアを使用することができる。或いは、SAP、OracleおよびJD Edwards等のERP(統合業務)システム、ビジネスデータウェアハウス(BDW)を利用してもよい。或いは、MS Access、MSSQLサーバ、またはDB2等のデータベース管理システムを利用することもできる。] [0054] アプリケーションは、計算、シミュレーション、および数学モデルを定義し、オプションとして、1つ以上の最適化に基づく解決方法を定義するコードを含む。アプリケーションは、厳密解法および/または1つ以上のヒューリスティックを通して、数学モデルを解くアプリケーションに統合されるか、または数学的モデルを解くアプリケーションと対話する最適化ソルバを必要とするコードを更に含む。好ましくは、コードは、AIMMS、GAMS、ILOG OPL、AMPL、またはXPress Mosel等のモデリングシステムソフトウェアを使用して書かれる。しかし、コードは、C++を含む任意のコンピュータプログラミング言語を使用して書かれてもよい。一実施形態では、アプリケーションは、AIMMSを使用して書かれ、AIMMSユーザインタフェースを利用する。好ましくは、ソルバは、線形プログラミング問題および混合整数(線形)プログラミング問題を解くことが可能である。好ましいソルバとしては、CPLEX、XPress、KNITRO、およびXAが挙げられる。] [0055] モデリングアプリケーションへの解は、以下のそれぞれを詳述する推奨される輸送プログラムを指定する:(i)1つ以上の需要地の消費需要を満たす、1つ以上の供給地で生産される製品の割り振り、(ii)割り振り計画を実施するための輸送行路スケジュール、および(iii)行路スケジュールを実施するための輸送車両/行路スケジュール。好ましい実施形態では、輸送プログラムは、(iv)製品の荷積み、輸送、または荷下ろし中に製品をブレンドするスケジュールも詳述する。解は、動作の組み合わせに対して利益幅を最大化するものである。この場合、純利益総額は、荷積みした製品の金銭価値と輸送された製品の金銭価値との差分から、輸送および在庫保有に関連するコストを差し引いたものである。アプリケーションモデルが厳密解法を使用して解かれたか、ヒューリスティックを使用して解かれたか、またはそれらの組み合わせを使用して解かれたかに応じて、かつモデルが実行を許される程度に応じて、得られる結果は、最適解または最適に近い解のいずれかである。次に、結果を1つ以上のリポート、スプレッドシート等の形態で保存することができる。] [0056] 好ましい実施形態では、データの入力および記憶は、Excelインタフェースを使用して蓄積され、プログラムはAIMMSモデリング言語で書かれ、厳密解法、1つ以上のヒューリスティック、またはそれらの組み合わせを使用するプログラム内の数学モデリング問題を解くためにCPLEXソルバを必要とする。この実施形態では、プログラムは、実行および出力にAIMMSインタフェースを利用する。次に、結果を再びExcelに転送(例えば、エクスポートまたはコピー)し、Excelファイルとして記憶することができる。或いは、結果をAIMMSに記憶して管理してもよい。] [0057] 図1は、本発明の好ましい実施形態での様々なインタフェースおよび計算エンジンを使用してのユーザとモデリングアプリケーションがロードされたコンピュータとの対話を示す。ユーザは、特に、製品供給スケジュールおよび需要消費スケジュール、利用可能な船舶、並びに最適化する計画期間に関するデータを含む「データ」を入力する。データは、Excelワークブック等の「データ入力インタフェース」を使用して入力される。次に、データは、純利益総額を最大化するように最適な製品割り振り、輸送行路決定、輸送車両/航海スケジューリング、およびブレンド作業を決定する「計算エンジン」(即ち、モデルおよび関連するソルバ)にエクスポートされる。次に、結果を「リポート、スプレッドシート」等の形態で記憶することができる。] 図1 [0058] 従って、本発明の一実施形態は、少なくとも4つの構成要素を備える装置である。第1に、装置は、シングルプロセッサ、互いに直接接続される複数のインタラクティブプロセッサ、またはコンピュータネットワークを介して互いに間接的に接続される複数のインタラクティブプロセッサから選択される処理装置を備える。第2に、装置は、処理装置上で動作するコンピュータ可読媒体に記憶されるコンピュータアプリケーションを備える。コンピュータアプリケーションは、上述した通りである。コンピュータアプリケーションは、実行されると、コンピュータに、純利益総額を最大化するために、計画期間内での供給地から需要地への1つ以上のバルク品の移動に関してバルク品割り振り、輸送行路決定、および輸送車両/行路スケジューリングを最適化させる。実行されるコンピュータアプリケーションは、以下のそれぞれを考慮する:(i)既存の在庫、予想生産、性質、および各供給地で生産されるバルク品の金銭価値、(ii)バルク品の既存の在庫、予想消費、各需要地で必要なバルク品の性質要件、性質要件を満たすバルク品の金銭価値、並びにオプションとして、(iii)異なるバルク品をブレンドして、輸送されるバルク品の全体価値に利する機会。第3に、装置は、変数および制約に関するデータを入力し記憶する、コンピュータアプリケーションの部分であるか、コンピュータアプリケーションに一体的に接続されるか、または他の様式でコンピュータアプリケーションと通信可能な、コンピュータ可読媒体に記憶されるデータ入力・記憶アプリケーションを備える。第4に、装置は、コンピュータアプリケーションに統合されるか、またはインタフェースするソルバを備える。] [0059] 計算エンジン アプリケーションコードは、モデリング問題を定義する。モデリング問題は、単一の問題または一連の部分問題として、いくつかの方法で表すことができる。好ましくは、モデリング問題は、厳密解法および/またはヒューリスティックを使用して解くことができる単一の混合整数プログラミング問題として表される。] [0060] 図1は、「ソルバ」および1つ以上の「ヒューリスティック」を含む「計算エンジン」を識別する。ソルバ(例えば、CPLEXソルバ)は、好ましくは、分枝カット法を利用して、混合整数プログラミング問題を解き、最適解を得る。更に、計算エンジンは、ユーザが最適または最適に近い解を見つけるために利用できる1つ以上のヒューリスティックを備える。] 図1 [0061] 一実施形態では、計算エンジンは、分枝カット法を使用して厳密にモデルを解き、最適な解答を得る。この実施形態では、ユーザは、好ましい「カット」を分枝カット法に使用されるソルバに供給することもでき、または部分的若しくは全体的に、ソルバに頼ってそれ自体のカットを生成させることもできる。] [0062] 別の実施形態では、混成ヒューリスティック/最適化手法が利用され、それにより、1つ以上のヒューリスティックが1回、または繰り返し使用されて、実現可能な解が得られ、次に、その解を利用して、より短時間でモデルに対する最適解が見つけられる。別の実施形態では、1つ以上のヒューリスティックが、1回または繰り返し利用されて、最適または最適に近い解が決定される。後者のアプローチが、複雑な問題を解くには最も早く、また好ましいアプローチである。一般に、ヒューリスティックのみを使用して、妨げのない3GHzシングルプロセッサのパーソナルコンピュータで実行して、典型的な複雑な問題に対する最適に近い解を30分未満で得ることができる。この点に関して、典型的な複雑な問題は4〜6の船積港、4〜6の陸揚港、スポット購入港、スポット販売港、10車両の車両団、供給港毎に少なくとも1つの生産ストリーム、陸揚港毎に少なくとも1つの消費ストリーム、および約1ヶ月の計画上の期間を有する。] [0063] 利用されるヒューリスティックは、好ましくは、構造化ヒューリスティックおよび/または1つ以上の大規模近傍探索を含む。好ましくは、利用されるヒューリスティックは、構造化ヒューリスティックおよび複数の大規模近傍探索を含む。各ヒューリスティックは通常、少なくとも1回利用される。好ましくは、各大規模近傍探索は、実現可能な解の更なる改良が得られなくなるまで繰り返し利用される。] [0064] 構造化ヒューリスティックは、モデリング中の複雑な問題の簡易版に対する実現可能な解を決定する。通常、構造化ヒューリスティックは、利用可能な各船舶が寄港できる供給港および需要港を制限することにより、作成される。これは問題サイズを低減する。次に、ソルバが利用されて、構造化ヒューリスティックに対する実現可能な解が決定される。ソルバは一般に、構造化ヒューリスティックに対する実現可能な解が見つかったときに停止する。構造化ヒューリスティックは、より複雑なモデリング問題の部分集合を表すため、構造化ヒューリスティックに対する実現可能な解は、より複雑な問題に対する実現可能な解である。構造化ヒューリスティックが実現可能な解を見つけることができない場合、完全なモデルを実行して、実現可能な初期解を見つける。] [0065] 好ましい実施形態では、1つ以上の改良されたヒューリスティックが利用されて、構造化ヒューリスティックにより見つけられた実現可能な解が改良される。好ましくは、改良ヒューリスティックは、1つ以上の、好ましくは複数の大規模近傍探索を含む。好ましい実施形態では、プロセスは、両方とも大規模近傍探索を含む2つの改良ヒューリスティックを使用する。この実施形態では、第1のヒューリスティックは、CPLEXにより提供される「ソリューションポリッシング(Solution Polishing)」機能である。CPLEXのソリューションポリッシングの厳密な詳細はCPLEXのプロプライエタリであるが、遺伝アルゴリズムと大規模近傍探索との組み合わせであるように見える。この実施形態では、第2のヒューリスティックは、実現可能な解内の2隻の船舶のスケジュールを緩和し、実現可能な解に従って残りの船舶スケジュールを修正する。各改良ヒューリスティックに対する最適な解答は、ソルバにより解かれる。各改良ヒューリスティックは、単独で、または一続きで利用することができる。一続きで動作する場合、第1の改良ヒューリスティックからの解答が、次の改良ヒューリスティックに使用される。好ましくは、各改良ヒューリスティックは、実現可能な解の更なる改良が得られなくなるまで、複数回、繰り返し使用される。] [0066] オプションであるが、好ましくは、大規模近傍探索からの解は、時間・容積最適化を実行することにより更に改良することができる。好ましくは、時間・容積最適化は、指定された大規模近傍探索が呼び出される都度、自動的に呼び出される。好ましい実施形態では、一連の2つ以上の大規模近傍探索ヒューリスティックが利用される場合、時間・容積最適化は、一続きのうちの最後のヒューリスティックにより得られた解答に対して実行される。時間・容積最適化は、行路がもはや変数ではなくなるように、大規模近傍探索からの解に従ってすべての行路を修正する。しかし、寄港のタイミング並びに荷積みされる量および荷下ろしされる量は緩和され、次に、解かれて最適が見つけられる。これは多くの場合、解を改良する。] [0067] モデリングアプリケーションを使用したプロセス 本発明の別の態様は、バルク品割り振り、輸送行路決定、および輸送車両/行路スケジューリングを決定するプロセスである。一実施形態では、プロセスは3つの工程を含む。] [0068] プロセスの第1の工程は、データをデータベースに入力することである。データベースは、コンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータアプリケーションに統合されるか、またはそれとインタフェースする。データは通常、以下のうちの1つ以上、好ましくはすべてを含む:(i)考慮すべき各供給地での各供給ストリーム、その性質、金銭価値、累積在庫、貯蔵制限、および生産スケジュールに関する情報、(ii)考慮すべき各需要港での各需要ストリーム、その性質範囲要件、それら要件を満たすために輸送される実際のバルク品の性質に基づく金銭価値、在庫、貯蔵制限、および消費スケジューリングに関する情報、(iii)利用可能な車両団内の各車両の可用性、コスト、積載量、および現在の貨物に関する情報、(iv)各供給地および需要地の互いからの移動時間および/または距離での相対的な隔たりおよびその移動コストに関する情報、(v)各供給地および需要地での車両サイズ制限、荷積み制限および荷下ろし制限に関する情報、(vi)もしあれば、供給地、需要地、および/または輸送車両上でバルク品を保有する保有コストに関する情報、並びに(vii)供給不足を補うためのスポット市場購入および供給過剰を削減するためのスポット市場販売の可用性に関する情報。] [0069] プロセスの第2の工程は、コンピュータアプリケーションをプロセッサ上で実行することである。コンピュータアプリケーションは上述した通りである。コンピュータアプリケーションは、実行されると、プロセッサに、純利益総額を最大化するために、計画期間内での供給地から需要地への1つ以上のバルク品の移動に関するバルク品割り振り、輸送行路決定、および輸送車両/行路スケジューリングを最適化させる。コンピュータアプリケーションは、実行されると、コンピュータに以下のそれぞれを考慮させる:(i)既存の在庫、予想生産、各供給地で生産されるバルク品の性質および金銭価値、(ii)既存の在庫、予想消費、各需要地で必要とされるバルク品の性質要件、および性質要件を満たすバルク品の金銭価値、並びにオプションとして、(iii)輸送されたバルク品の全体価値に利する、異なるバルク品をブレンドする機会。結果として得られる解は、バルク品割り振り、輸送行路決定、輸送車両/行路スケジューリング、およびブレンドに関する推奨計画である。] [0070] プロセスの第3の工程は、推奨解を実行することである。換言すれば、解は、異なる場所間を移動させる製品、製品を移動するために実行すべき行路、各行路で利用すべき車両、および各車両によるバルク品の荷積み、荷下ろし、および/または移動中に実行すべき特定のブレンド動作を指示する。指示された各車両は、識別された行路に割り当てられ、指示された製品を指示された時刻に行路中の各供給港から荷積みし、指示されたブレンド動作を実行し(荷積み、荷下ろし、または輸送中に)、指示された製品を指示された時刻に指示された需要港に、指示された需要ストリームのために輸送する。] [0071] より詳細には、図2は、アプリケーションとのユーザの対話およびアプリケーションにより実行される工程を示す。図2中、矩形枠は工程またはプロセスを示し、菱形は問題入力が有効であるか否かを判断するチェックポイントを示す。] 図2 [0072] 図2中、第1の工程は、「データ入力インタフェースにデータを用意し、調整する」である。入力されるデータについては、このセクション内で上述した通りである。] 図2 [0073] 図2中、第2の工程は、「データをアプリケーションに読み込む」コンピュータにより実施される工程であり、第3の工程は「データページを調べ、データ転送を確認する」である。この実施形態では、便宜上、データ入力インタフェースはアプリケーションとは別個である。例えば、データ入力インタフェースはExcelワークブックであり得る。従って、モデリングアプリケーションへのデータ転送およびデータ転送の確認は、必要な工程である。しかし、「データ入力インタフェース」は、アプリケーションと別個である必要はなく、実際には、アプリケーションの統合部分であることができる。このような場合、図示される第2および第3の工程は必要ない。] 図2 [0074] 図2中、第4の工程は、「データエラー」をチェックするコンピュータにより実施される工程である。プロセスの簡易版では、任意のデータエラーまたは見つかる場合、ユーザは、データ入力インタフェースに戻り、データを修正し、プロセスを再開することができる。或いは、他の実施形態では、ユーザはデータのいくつかを直接変更することができる。] 図2 [0075] 図2中、第5の工程は、最適化モデルを解くコンピュータにより実施される工程である。上述したように、これは、厳密解法、ヒューリスティック、またはそれらの組み合わせを使用して行うことができる。] 図2 [0076] 図2中、第6の工程は、解が実現可能なことをチェックして確実にすることである。モデリングアプリケーションは解を見つけることになる。モデリングアプリケーションが実現可能な解を見つけない場合、ユーザは、代替のデータセットを使用してプロセスを再開する。或いは、ユーザは、最高ランク(即ち、最もペナルティが低い)の実現不可能な解を見ることができる。モデルは、(a)実現可能な解が存在しない場合、または(b)アプリケーションが時期尚早に終了された場合、実現可能な解を見つけないことがあり、時期尚早に終了された場合、見つけられた解は、データセットおよび許される時間に鑑みて、最良解である。アプリケーションは、あらゆる実現可能ではない解および実現不可能な理由にフラグを付けるべきである。解が実現可能ではない場合、プロセスは通常、解を見つけるために、調整されたデータセットで、またはより長い時間を許した状態で、再開される。] 図2 [0077] 図2中、第7の工程は「解ページ内の結果を解析する」ことであり、第8の工程は結果が「満足のいくものである」か否かを判断することである。ユーザは、解の結果を検討して、結果が許容可能なことを確実にする。結果が満足のいくものではないと思われる場合、またはユーザが追加のwhat if解析を実行したい場合、ユーザは、調整されたデータセットを使用してプロセスを再開することができる。] 図2 [0078] 図2中、最後の第9の工程は、リポートを生成するコンピュータにより実施される工程である。これらリポートは、見つけられた解を表す。リポートは、純利益総額を最大化するために、移動すべき製品、実行すべき行路、利用可能な車両団からの利用すべき車両、および実行すべきブレンド動作に関する解推奨を反映する。] 図2 [0079] モデリングアプリケーションの相対的な利点 この発明の輸送ツールは、一般に、スプレッドシートおよび専門的な経済解析を利用して、製品の割り振り、輸送行路、車両/行路スケジューリング、およびブレンド動作を決定する、従来のプロセスからのかなりの進歩である。従来技術による手順は、変数の数が少数のみであり、判断の数が限られている場合には効率的であるが、下す判断の複雑性が増すにつれて、ますます非効率的になる。例えば、典型的な石油品輸送問題はかなり複雑であり、通常、特に、それぞれ異なる性質および経済価値を有する複数の生産品のそれぞれの複数の供給地、それぞれ異なる要件および要件を満たす輸送製品に対する異なる価格価値を有する複数の需要ストリームニーズをそれぞれ有する複数の需要地、定率ではない供給および需要、並びに異種類車両団である輸送車両を含む。] [0080] 本発明は、コンピュータが最適または最適に近い割り振り、行路、車両スケジューリング、およびブレンド計画を見つけられるようにする、進んだモデリングおよび最適化技術を使用する。最適化アプリケーションは、コンピュータに、個人がこれまで考慮できた解オプションよりもはるかに多くの解オプションを探索させる。実行されるアプリケーションは、コンピュータが、厳密解法により、または厳密解法を使用して解く場合、完了まで実行が許されたならば、最適解を見つけられるようにする。実行されるアプリケーションは、コンピュータが、ヒューリスティックにより、またはヒューリスティックを使用して解く場合、最適に近い解を素早く(例えば、30分未満で)見つけられるようにする。これは、入力(即ち、ビジネスパラメータ)が変更したときに、ユーザが頻繁に再最適化するのに十分に高速であり、かつリアルタイムでの割り振り、行路決定、車両スケジューリング、およびブレンド決定をサポートするのに十分に高速である。コンピュータは、アプリケーションを実行する場合、関連する重要なすべての経済的効果を同時に考慮する。アプリケーションを実行するコンピュータは、ユーザが「what if」事例解析を実行し、代替の解および対応する経済的影響を並べて比較することを許容する。結果は、従来の見識と一致することもあれば、直感にそぐわないこともある。] [0081] 説明のための例 METEORITEの紹介 この例において、本発明の一実施形態、並びに所与の計画期間内で供給港から需要港へFCCユニットを供給するための、VGOの移動における純利益総額を最大化するための割り振り、輸送行路、船舶/航海スケジューリングおよびブレンド計画の最適に近い解を見つける際の使用法について説明する。この実施形態では、各供給港は、VGOの1つ以上のストリームを生産し、各ストリームは、独立した組成および/または性質セットを有すると共に、独立した在庫および生産スケジュールを有する。同様に、各需要港は、FCCユニットのVGOの1つ以上のストリームを必要とし、各ストリームは、独立した性質範囲要件を有すると共に、独立した在庫および消費スケジュールを有する。更に、各船積港および陸揚港は、船舶使用に関して固有の物理的および時間的な制限を有し、各船舶は固有のサイズパラメータ、可用性パラメータ、積載量パラメータ、およびコストパラメータを有する。割り振り、輸送行路、航海/船舶スケジューリング、およびブレンドは、純利益を最大化するように、船積港生産を使用して需要消費を満たすように、これら要因のすべてを鑑みて最適化される。参照のために、この実施形態において説明される特定のアプリケーションは、「METEORITE」と略称される。] [0082] METEORITEの基本ハードウェアおよび基本ソフトウェア METEORITEは、いくつかの基本的な好ましいハードウェア構成およびソフトウェア構成を有する。第1に、METEORITEは、比較的近代のプロセッサ(例えば、2GBのRAMを有する3GHzプロセッサ)を好む。第2に、METEORITEは、Microsoft Windows(登録商標) XP Professional(v.2002、SP1)等の比較的近代のオペレーティングシステムを好む。第3に、METEORITEはAIMMSモデリングアプリケーションであるため、比較的近代のAIMMSモデリングシステムのライセンス版(例えば、AIMMSバージョン3.6.2)を必要とする。AIMMSは、Paragon Decision Technology B. V.の製品であり、最適化ベースの決定サポートアプリケーションを構築する高度な開発システムである。AIMMSは、モデリングアプリケーションを開発するように設計された数学的モデリング言語と、開発者がアプリケーションに合わせることができるグラフィカルインタラクティブユーザインタフェースと、アプリケーションを最適化ソルバ(例えば、CPLEX、XPress、XA、KNITRO等)にリンクする能力とを提供する。第4に、METEORITEは、比較的近代のバージョンのMicrosoft Excel(例えば、Microsoft Office Excel 2003)を好む。METEORITEは、データ入力にExcelワークブックを使用し、更に、METEORITEモデルからの結果をExcel形式で記憶することができる。最後として、第5に、AIMMSで書かれたプログラムはいくつかの計算を実行できるが、METEORITEは、アプリケーション内でヒューリスティックおよび/または混合整数プログラミングモデリング問題を解くために、ソルバ(例えば、CPLEX、XPress、XA、KNITRO等)を必要とする。] [0083] METEORITEのプロセス METEORITEの基本プロセスは良好に編成され、図2に示しかつ上に述べた一般プロセスに準拠する。第1に、ユーザは、必要なデータをExcelワークブックに入力する。第2に、ユーザは、コンピュータにデータをExcelワークブックからMETEORITEAIMMSアプリケーションに読み込ませる。第3に、ユーザはデータを調べ、AIMMSインタフェースページを使用してデータ転送を確認する。データにエラーが存在する場合、ユーザはプロセスを再開する。或いは、ユーザは、AIMMSインタフェースページを通してデータのうちのいくつかを直接変更することができるが、このような変更は、将来のプログラム実行のためにExcelワークブックに保存されない。第4に、ユーザは、厳密解法または様々なヒューリスティックオプションを通してコンピュータで最適化モデルを実行する。モデルが実現可能な解を有さない場合、ユーザは、変更されたデータセットを使用してプロセスを再開する。或いは、ユーザは、最高ランク(即ち、ペナルティの最も低い)実現不可能な解を見ることができる。第5に、ユーザは、様々なAIMMSインタフェースページを通して結果を検討する。結果が満足のいくものではない場合、またはユーザがwhat−if解析を実行したい場合、ユーザは、異なるデータセットを使用してプロセスを再開する。リポートが満足のいくものである場合、ユーザは、解を記録したリポートを保存し、かつ/または生成する。次に、ユーザは解を実行する。プロセスの最終結果は、割り当て、それによる供給地から需要地に製品を船積みし、移動させ、陸揚げするための様々な場所からの船舶の移動、並びに船積み、陸揚げ、または輸送中のブレンドを通しての製品の性質変換である。] 図2 [0084] METEORITEのデータ入力 METEORITEは、データ入力のExcelワークブックを使用する。一般に、データは、供給港の識別情報、物理的制限、生産スケジュール、および在庫、需要港の識別情報、物理的制限、消費スケジュール、および在庫、組成および/または性質に基づくストリーム価値の変動、並びに輸送船舶の物理的なパラメータ、積載量、コスト、および可用性に関する情報を含む。好ましくは、ワークブックは少なくとも12のワークシートを含む。12のワークシートは以下の名称および目的を有する:(i)計画期間、オプションパラメータ、ペナルティ、および在庫保有コストに関する事前入力を含むStart(開始)ワークシート、(ii)モデリング問題で考慮すべき船積港および陸揚港並びにその物理的および時間的制約を定義するPort(港)ワークシート、(iii)金銭価値を輸送中のバルク品(例えば、FCCユニットのVGO)に割り当てるために使用される性質、このような性質の変更が金銭価値に影響する方向、異なる等級のバルク品に典型的な性質価値を示すProduct−Spec_Def(製品仕様定義)ワークシート、(iv)モデリング問題で考慮すべき供給ストリーム、供給ストリームに関する性質、および供給ストリームの金銭価値を識別するProduct−Supply(製品−供給)ワークシート、(v)モデリング問題で考慮すべき需要ストリーム、需要ストリームの性質範囲要件、範囲要件を満たす所要等級の典型的なストリームの金銭価値、および範囲要件を満たすための輸送される実際のストリームの金銭価値を決定する性質固有の金銭調整係数を識別するProduct−Demand(製品−需要)ワークシート、(vi)在庫が移動しないと仮定した、生産期間中の各供給ストリームの推定生産/在庫を詳述するProduction(生産)ワークシート、(vii)追加の在庫が輸送されないと仮定した、消費期間中の各需要ストリームの推定消費/在庫を詳述するConsumption(消費)ワークシート、(viii)ユーザが指定された港間の航海行程を禁止することができるLegs(航程)ワークシート、(ix)行われたスポット船舶契約、関心のあるスポット船舶契約、並びにその物理的パラメータ、コストパラメータ、およびそれらについてのあらゆる関連する港の制限を識別するShip(船)ワークシート、(x)船舶が航海内の各潜在的航程を移動するためにかかる平均日数を記録するTime(時間)ワークシート、(ix)港間の各潜在的航海航程の航程運賃を記録するCost(コスト)ワークシート、並びに(xii)関連する生産期間または消費期間内の、船積港が貨物の船積みに利用できないあらゆる日数または陸揚港が貨物の陸揚げに利用できないあらゆる日数のそれぞれを記録するBlackOut(操船不能)ワークシート。12のワークシートへの最初のデータ入力は、作業集約的であり得る。しかし、その後、データの大半(例えば、港間の移動時間、利用可能な各船舶の物理的特徴、港の制約等)は比較的静的であるため、仕事ははるかに容易になる。ユーザは、既存のデータファイルのコピーから開始し、変更が発生した範囲で動的情報を更新する。好ましくは、これは、日常プロセスの一環として慣行的に行われる。これらワークシートのそれぞれを添付の図3、図4−A、図4−B、図4−C、図4−D、図5、図6、図7、図8、図9、図10、図11−A、図11−B、図11−C、図12、図13、および図14のそれぞれに示し、別個に後述する。] 図10 図12 図13 図14 図3 図5 図6 図7 図8 図9 [0085] Startワークシート Startワークシートは、METEORITEワークブック内の12のワークシートのうちの最初のものである。Startワークシートは、計画期間、オプションパラメータ、ペナルティ、および在庫保有コストに関する事前入力を含む。図3は、典型的なStartワークシートを示す。Startワークシート内のデータについて以下に示す。] 図3 [0086] 「Number of Outlook Days(予想日数)」−計画期間の日数。] [0087] 「Number of Rollover Days(ロールオーバー日数)」−消費を満たすためには、その前に、製品を生産し、移動させなければならない。従って、考慮される生産期間と消費期間にはオフセットがあるべきである。このオフセットがロールオーバー日数である。] [0088] 「Production Start Date(生産開始日)」−生産期間の最初の日。これは、計画期間の初日である。] [0089] 「Production End Date(生産終了日)」−生産期間の最後の日。好ましくは、この日付は、予想日数を生産開始日に加算し、ロールオーバー日数を差し引くことにより自動的に算出される。] [0090] 「Demand Start Date(需要開始日)」−消費期間の最初の日。好ましくは、この日付は、ロールオーバー日数を生産開始日に加算することにより自動的に算出される。] [0091] 「Demand End Date(需要終了日)」−消費期間の最後の日。好ましくは、この日付は、ロールオーバー日数を生産終了日に加算することにより自動的に算出される。この日付は計画期間の終了を表す。] [0092] 「Minimum Total VGO Transported(輸送される最小合計VGO)」−所望であれば、ユーザが問題解内で輸送すべき最小製品量をキロトン単位で入力できるオプションのフィールド。] [0093] 「Minimum Number of Ships(最小船数)」−所望であれば、ユーザが、問題解内で利用すべき最小船舶数を入力できるオプションのフィールド。] [0094] 「Maximum Number of Ships(最大船数)」−所望であれば、ユーザが、問題解内で使用すべき最大船舶数を入力できるオプションのフィールド。] [0095] 「Maximum Cost per Ton of VGO(VGO1トン当たりの最大コスト)」−所望であれば、ユーザが、問題解内で許される最大船舶輸送コストをU.S.k$/トン単位で入力できるオプションのフィールド。] [0096] 「Load Side Slack Penalty(船積み側スラックペナルティ)」−問題が実現可能な解を有さない可能性がある。その場合、ランク付きの実現不可能な解を表示することが望ましいであろう。船積み側スラックペナルティは、実現可能な解を評価するために使用することができる。ペナルティ値は、供給側在庫保有に貯蔵されず、また陸揚港に移動もされない、実現不可能な解内の製品在庫のキロトン毎に割り当てられる。例えば、船積み側スラックペナルティが1であり、船積港が生産期間中に20キロトンのVGOを生成し、10キロトンしか貯蔵できず、解が、残りの10キロトンのうちの9キロトンしか陸揚港に輸送できない場合、1トン[即ち、(20−10)−9=1]が対処されずに残り、船積み側スラックペナルティは1になる(即ち、1×1=1)。] [0097] 「Discharge Side Slack Penalty(陸揚げ側スラックペナルティ)」−ここでも、問題が実現可能な解を有さない可能性がある。その場合、ランク付きの実現不可能な解を表示することが望ましいであろう。陸揚げ側スラックペナルティは、実現不可能な解を評価するために、単独で使用してもよく、または船積み側スラックペナルティと併せて使用してもよい。ペナルティ値は、既存の需要側在庫保有を通しても、追加の在庫輸送を通しても満たされない、実現不可能な解内の消費需要のキロトン毎に割り当てられる。例えば、陸揚げ側スラックペナルティが3であり、陸揚港需要が、消費期間中、10キロトンのVGOを要求し、既存の貯蔵庫に2キロトンのVGOしかなく、解が、追加のVGOを7キロトンしか輸送できない場合、1トンの需要[即ち、(10−2)−7=1]が満たされず、陸揚げ側スラックペナルティは3である(即ち、1×3=3)。] [0098] 「Inventory Holding Cost atLoad Port(船積港での在庫保有コスト)」−これは、供給港で貯蔵タンク内に在庫がある日毎に発生する、U.S.$/キロトンで割り当てられる値である。] [0099] 「Inventory Holding Cost at Discharge Port(陸揚港での在庫保有コスト)」−これは、需要港で貯蔵タンク内に在庫がある日毎に発生する、U.S.$/キロトンで割り当てられる値である。] [0100] 「Inventory Holding Cost on Ship(船上での在庫保有コスト)」−これは、輸送船舶の貯蔵タンク内に在庫がある日毎に発生する、U.S.$/キロトンで割り当てられる値である。] [0101] Portワークシート Portワークシートは、METEORITEワークブック内の12のワークシートのうちの2番目のものである。Portワークシートは、モデリング問題で考慮すべき船積港および陸揚港、その物理的制限、および時間的制限を定義する。図4−A、図4−B、図4−C、および図4−Dは例示的なPortワークシートを示す。図4−A、図4−B、図4−C、および図4−Dでは、船積港の名称は総称的(例えば、LP1、LP2等)であり、陸揚港の名称は総称的である(例えば、DP1、DP2等)。実際の実施では、港の名称は一般により説明的なものである(例えば、AntwerpまたはTorrance)。] [0102] 図4−Aは、Portワークシートの第1の部分を示す。図4−Aは、「XOMLoad Ports(XOM船積港)」(LP)および「3rd Party Load Ports(第三者船積港)」(TLP)と題する2つの表を含む。これらの表では、各企業(XOM)および各第三者船積港について、ユーザが、以下の情報を以下の列中に入力する: 「Load Port(船積港)」−各船積港の名称、 「On/Off(オン/オフ)」−各船積港を考慮すべき場合、「1」が入力され、各船積港を考慮すべきではない場合、「0」が入力される、 「Load Port w/ Draft(喫水制限のある船積港)」−喫水制限を有する各船積港の名称が再入力される(空欄は、そのような制限が存在しないことを示す)、および 「No Aframax Load Ports(アフラマックス禁止の船積港)」−アフラマックス等級船舶にサービスを提供しない各船積港の名称が再入力される(空欄は、そのような制限が存在しないことを示す)。] [0103] 図4−Aは、「Spot Market Purchase(スポット市場購入)」と題する第3の表も含む。この表には、スポット購入港(USSPOT_Pur)について、ユーザが、以下の情報を以下の列中に入力する: 「Spot purchase (by barge)(スポット購入(バージ船による))」−スポット購入が生産を補うために行われ得る(スポット市場購入は一般にバージ船により処理される)、予想される各スポット購入港の名称(単にプレースホルダであってもよい)、および 「On/Off(Spot Market Purchase)(オン/オフ(スポット市場購入))」−船積み供給側での生産をスポット市場購入で補うことができる場合、スポット港入港により「1」が入力され、そのような購入が選択肢にない場合、「0」が入力される。] [0104] 図4−BはPortワークシートの第2の部分を示す。図4−Bは、「XOM Discharge Ports(XOM陸揚港)」(DP)および「3rd Party Discharge Ports(第三者陸揚港)」(3rdP)と題する表を含む。これらの表では、各企業(XOM)および第三者陸揚港について、ユーザが以下の情報を以下の列中に入力する: 「Discharge Port(陸揚港)」−各陸揚港の名称、 「On/Off(オン/オフ)」−各陸揚港を考慮すべき場合、「1」が入力され、各陸揚港を考慮すべきではない場合、「0」が入力される、 「Discharge Port w/ Draft(喫水制限のある陸揚港)」−喫水制限を有する各陸揚港の名称が再入力される(空欄は、そのような制限が存在しないことを示す)、および 「No Aframax Discharge Ports(アフラマックス禁止の陸揚港)」−アフラマックス等級船舶にサービスを提供しない各陸揚港の名称が再入力される(空欄は、そのような制限が存在しないことを示す)。] [0105] 図4−Bは「Spot Market Sales(スポット市場販売)」と題する第3の表も含む。この表では、スポット販売港(USSPOT_Sale)について、ユーザが、以下の情報を以下の列中に入力する: 「Spot sale (by ship)(スポット販売(船による))」−過剰生産をスポット市場で販売し得る(スポット市場販売は一般に船により処理される)、予想されるスポット販売港の名称、 「On/Off(オン/オフ)」−生産をスポット市場販売で削減することができる場合、スポット販売港に「1」が入力され、これが選択肢にない場合、「0」が入力される、 「Spot sale (by ship) w/ draft(喫水制限のあるスポット販売(船による))」−喫水制限を有するスポット販売港の場合、スポット販売港の名称が再入力される(空欄は、そのような制限が存在しないことを示す)、および 「No Aframax Spot Sale (by ship)(アフラマックス禁止のスポット販売港(船による))」−アフラマックス等級船舶にサービスを提供しないスポット販売港の場合、スポット販売港の名称が再入力される(空欄は、そのような制限が存在しないことを示す)。] [0106] 図4−CはPortワークシートの第3の部分を示す。図4−Cは、「XOMLoad Port Properties(XOM船積港属性)」および「3rd Party Load Port Properties(第三者船積港属性)」と題する2つの表を含む。各企業(XOM)船積港(LP)および第三者船積港(TLP)について、ユーザが以下の情報を以下の列中に入力する: 「Load Port(船積港)」−各船積港の名称、 「Min Flow(最小フロー)」−各船積港で船舶が船積みできるキロトン単位での最小量、 「Max Flow(最大フロー)」−各船積港で船舶が船積みできるキロトン単位での最大量、 「Outlet Draft limit(出港喫水制限)」−船積港の出港航路の喫水制限を考慮して、船舶が各船積港に航行可能なキロトン単位での最大喫水(この値は通常、船舶毎に変わるが、この例での船舶はすべてアフラマックス等級またはパナマックス等級の船であるため、ここでは単一の値が利用される)、 「Inlet Draft limit(入港喫水制限)」−船積港の入港航路の喫水制限を考慮して、船舶が各船積港に航行可能なキロトン単位での最大喫水(ここでも、この値は通常、船舶毎に変わるが、この例での船舶はすべてアフラマックス等級またはパナマックス等級の船であるため、ここでは単一の値が利用される)、 「Revisit limit(再寄港制限)」−単一の航海で任意の船舶が各船積港に寄港できる最大回数、および 「Days For Next Visit (adjacency)(次回寄港の日数(間隔))」−各船積港への連続した船舶寄港間で空けなければならない最小日数が、企業(XOM)船積港のみに対して入力される。] [0107] 図4−DはPortワークシートの第4の部分を示す。図4−Dは、「XOM Discharge Port Properties(XOM陸揚港属性)」および「3rd Party Discharge Ports Properties(第三者陸揚港属性)」と題する表を含む。これら表では、各企業(XOM)陸揚げ寄港(DP)および第三者陸揚港(3rdP)について、ユーザが以下の情報を以下の列中に入力する: 「Discharge Port(陸揚港)」−各陸揚港の名称、 「Min Flow(最小フロー)」−各陸揚港で船舶が陸揚げできるキロトン単位での最小量、 「Max Flow(最大フロー)」−各陸揚港で船舶が陸揚げできるキロトン単位での最大量、 「Panamax Inlet Draft Limit(パナマックス入港喫水制限)」−陸揚港の入港航路の喫水制限を考慮した、パナマックスが各陸揚港に輸送可能なキロトン単位での貨物の最大重量、 「Aframax Inlet Draft Limit(アフラマックス入港喫水制限)」−陸揚港の入港航路の喫水制限を考慮した、アフラマックスが各陸揚港に輸送可能なキロトン単位での貨物の最大重量、 「Revisit limit(再寄港制限)」−単一の航海で単一の船舶が各陸揚港に寄港できる最大回数、および 「Days For Next Visit (adjacency)(次回寄港の日数(間隔))」−各陸揚港への連続した船舶寄港間で空けなければならない最小日数が、企業(XOM)陸揚港のみに対して入力される。] [0108] 図4−Dは「Spot Sales (by ship) Properties(スポット販売(船による))属性)」と題する第3の表も含む。この表には、スポット販売港(USSPOT_Sale)について、ユーザが以下の情報を更新する: 「Spot Sale (by ship)(スポット販売(船による))」−予想されるスポット販売港の名称、 「Min Flow(最小フロー)」−スポット販売港で船舶が陸揚げできるキロトン単位での最小量、 「Max Flow(最大フロー)」−スポット販売港で船舶が陸揚げできるキロトン単位での最大量、 「Panamax Inlet Draft Limit(パナマックス入港喫水制限)」−スポット販売港の入港航路の喫水制限を考慮した、パナマックスが各スポット販売港に輸送可能なキロトン単位での貨物の最大重量、 「Aframax Inlet Draft Limit(アフラマックス入港喫水制限)」−スポット販売港の入港航路の喫水制限を考慮した、アフラマックスがスポット販売港に輸送可能なキロトン単位での貨物の最大重量、および 「Discharge Revisit limit(陸揚げ再寄港制限)」−単一の航海で単一の船舶がスポット販売港に寄港できる最大回数。] [0109] Product−Spec_Defワークシート Product−Spec_Defワークシートは、METEORITEワークブック内の12のワークシートの3番目のものである。Product−Spec_Defワークシートは、金銭価値を輸送中のバルク品(例えば、FCCユニットのVGO)に割り当てるために使用される性質、そのような性質の変化が金銭価値に影響する方向、および異なる等級のバルク品の典型的な性質値を示す。図5は、典型的なワークブック内の例示的なProduct−Spec_Defワークシートを示す。このワークシートは2つの表を含む。] 図5 [0110] 第1の表は、「Spec Definition forFCCVGO(FCC VGOの仕様定義)」と題され、バルク品の金銭価値に影響を及ぼす可能性がある性質を識別する。この場合、性質は以下である:硫黄含有率、アニリン含有率、コンラドソン法残留炭素含有率(CCR)、窒素(N2)含有率、ナトリウム(Na)含有率、ニッケル(Ni)含有率、銅(Cu)含有率、鉄(Fe)含有率、バナジウム(Va)含有率、および50%温度(即ち、製品の半分が気化する温度)。識別された性質毎に、測定単位が指定される。更に、性質毎に、以下のデータが提供される。 「Reverse(リバース)」−性質の高(Y)値または低(N)値のいずれが、バルク品の価値を高めるか、および 「Value Base Unit(価値ベースユニット)」−金銭調整係数(Product−Demandワークシートにおいて後述する)が基づく性質変化の程度。] [0111] 第2の表は、「Standard Specs forFCCVGO(FCC VGOの標準仕様)」と題され、異なる等級のVGOの典型的な性質値を示す。異なる等級は、低硫黄VGO、中硫黄VGO、および高硫黄VGOである。この表は、各等級の最小および最大の硫黄含有率並びに同じ単位で測定された、Spec Definition for FCC VGO内に記された各性質の典型的な値を列挙する。] [0112] Product−Supplyワークシート Product−Supplyワークシートは、METEORITEワークブック内の12のワークシートの4番目のものである。Product−Supplyワークシートは、モデリング問題で考慮すべき供給ストリーム、それに関する性質、およびその金銭価値を識別する。図6は、例示的なProduct−Supplyワークシートを示す。このワークシートは2つの表を含む。] 図6 [0113] 第1の表は、「Supply(供給)」と題され、供給ストリームおよび供給ストリームに関するいくつかの基本情報を識別する。供給ストリームの名称は総称的(例えば、LP1_type1、LP2_type2等)である。実際の実施では、供給ストリームの名称は通常、より説明的なものである(例えば、Antwerp−LSVGO1)。そのように明示的に識別されないが、列挙される各供給ストリームはある等級のVGO(即ち、LSVGO、MSVGO、またはHSVGO)である。以下のデータが、「Supply」表中に供給ストリーム毎に提供される: 「Name(名称)」−供給ストリームの名称、 「On/Off(オン/オフ)」−供給ストリームを考慮すべき場合、「1」が入力され、供給ストリームを考慮すべきではない場合、「0」が入力される、 「Port(港)」−各供給ストリームが生産される船積港が示される(いくつかの船積港は複数の供給ストリームを生産する)、および 「Barrels/Ton Calculated(バレル/トン計算)」−各供給ストリームのトン当たりのバレル数が、自動的に検索されるか、または「Barrels/Ton(バレル/トン)」、「API」、および/または「density(濃度)」と題する後続列中へのユーザ入力から自動的に計算される。] [0114] 第2の表は、「Spec(仕様)」と題され、考慮すべきVGO供給ストリーム毎に、測定されたProduct−Spec_Defワークシートに列挙された各性質の性質値を同じ単位で識別する。従って、考慮すべき供給ストリーム毎(即ち、Supply表の「On/Off」列中で「1」と記された供給ストリーム毎)に、以下の性質の値が記される:硫黄含有率、アニリン含有率、コンラドソン法残留炭素含有率(CCR)、窒素(N2)含有率、ナトリウム(Na)含有率、ニッケル(Ni)含有率、銅(Cu)含有率、鉄(Fe)含有率、バナジウム(Va)含有率、および50%温度。更に、供給ストリーム毎に、供給港の該当するスポット市場での供給ストリームの価値のU.S.$/B単位での金銭評価である、ストリームの「Value(価値)」が提供される。] [0115] Product−Demandワークシート Product−Demandワークシートは、METEORITEワークブック内の12のワークシートのうちの5番目のものである。Product−Demandワークシートは、モデリング問題で考慮すべき需要ストリーム、その性質範囲要件、範囲要件を満たす典型的な所要等級ストリームの金銭価値、および範囲要件を満たすために輸送される実際のストリームの金銭価値を決定するための性質固有の金銭調整係数を識別する。図7は、例示的なProduct−Demandワークシートを示す。このワークシートは5つの表を含む。] 図7 [0116] 第1の表は、「Demand(需要)」と題され、輸送する必要がある製品の需要ストリームおよび需要ストリームに関するいくつかの基本情報を識別する。需要ストリームの名称は総称的(例えば、LP1_type1、LP2_type2等)である。実際の実施では、需要ストリームの名称は通常、より説明的なものである(Torrance−LSVGO1)。そのように明示的に識別されないが、この例での各需要ストリームはある等級のVGO(即ち、LSVGO、MSVGO、またはHSVGO)である。以下のデータが、「Demand」表中に需要ストリーム毎に提供される: 「Name(名称)」−需要ストリームの名称、 「On/Off(オン/オフ)」−需要ストリーム要件を考慮すべき場合、「1」が入力され、需要ストリーム要件を考慮すべきではない場合、「0」が入力される、 「Port(港)」−各需要ストリームが消費される陸揚港が示される(いくつかの陸揚港は複数のストリームを消費する)、 「Feed Type(供給タイプ)」−各需要ストリームが供給するユニットのタイプ(例えば、FCCユニット)、 「Barrels/Ton Calculated(バレル/トン計算)」−各需要ストリームのトン当たりのバレル数が、自動的に検索されるか、または「Barrels/Ton(バレル/トン)」、「API」、および/または「density(濃度)」と題する後続列中へのユーザ入力から自動的に計算される(実際の値は、需要ストリーム消費を満たすために実際に輸送されるストリームの性質に応じて変化することになるため、この情報は推定である)。] [0117] 第2の表は、「Product Base Value(製品基本価値)」と題され、需要港ストリームの性質範囲要件を満たす典型的なストリームの、U.S.$/B単位での基本金銭価値を提供する。金銭価値は、需要港に当てはまる現地スポット市場での典型的なストリームの価値評価である。この計算では、典型的なストリームの性質は「Product−Spec_Def」ワークシートかれとられる。換言すれば、需要ストリームがHSVGOストリームである場合、この基本価値計算に使用される典型的なストリームは、Product−Spec_Defワークシートに記された典型的なHSVGOストリームに対応することになる。] [0118] 第3および第4の表は、「Min」および「Max」とそれぞれ題され、需要ストリーム消費を満たすために輸送される追加在庫の最小および最大性質要件を提供する。列挙される性質は、同じ単位で測定された「Product−Spec_Def」ワークシートに記されたものと同じ性質である。従って、考慮すべき需要ストリーム毎(即ち、Demand表の「On/Off」列中で「1」と記された需要ストリーム毎)に、以下の性質の最小値および最大値が提供される:硫黄含有率、アニリン含有率、コンラドソン法残留炭素含有率(CCR)、窒素(N2)含有率、ナトリウム(Na)含有率、ニッケル(Ni)含有率、銅(Cu)含有率、鉄(Fe)含有率、バナジウム(Va)含有率、および50%温度。性質の値の増大に伴って金銭価値が上がるか、それとも下がるかに応じて、最小値および最大値のうちの一方がソフト制限であり、他方がハード制限であることに留意されたい。需要ストリーム性質のソフト制限は、精油所が、需要ストリーム消費を満たすために性質制限外の輸送製品を許容するが、制限を超えるいかなる付加価値に対しても料金を支払わないことを意味する。需要ストリーム性質のハード制限は、精油所が、需要ストリーム消費を満たすために性質制限外の輸送製品を許容しないことを意味する。性質のいずれの制限がハードであり、いずれの制限がソフトであるかを決定するためには、Product−Spec_DefワークシートのSpec Definition forFCCVGO表中のReverse列を見る必要がある。需要製品(VGO)の金銭価値が、性質値の増大に伴って上がる場合(例えば、アニリン含有率)、上限がソフト制限であり、下限がハード制限である。製品の金銭価値が、性質値の増大に伴って下がる場合(例えば、硫黄含有率)、下限がソフト制限であり、上限がハード制限である。精油所は、ソフト制限を超える分の金銭的付加価値に対して料金を支払わないため、1つ以上の性質がソフト制限外の状態で製品が輸送される場合、ソフト制限外の製品性質は、モデリングアプリケーションにより、値調整の計算の際、ソフト制限を超えるものとしてではなく、ソフト制限に等しいと仮定されることになる。] [0119] 第5の表は、「Value vs. Standard(価値vs標準)」と題され、需要ストリーム固有であると共に、性質固有である金銭調整係数を提供する。より詳細には、金銭調整係数は、各需要ストリームの、「Product−Spec_Def」ワークシートに列挙された性質毎に提供される。即ち、硫黄含有率、アニリン含有率、コンラドソン法残留炭素含有率(CCR)、窒素(N2)含有率、ナトリウム(Na)含有率、ニッケル(Ni)含有率、銅(Cu)含有率、鉄(Fe)含有率、バナジウム(Va)含有率、および50%温度である。金銭調整係数は、需要ストリーム消費並びに最小および最大性質要件を満たすために実際に輸送されるストリームの金銭価値を計算する際に使用される。金銭調整係数が必要な理由は、輸送されたストリームが、基本価値が導出された典型的なストリームに厳密に一致する可能性が非常に低いためである。実際には、輸送されたストリームの実際の価値は、輸送されるストリームの実際の性質に基づいて大きくばらつき得る。Product−Spec_Defワークシートに記された価値基本単位毎のこの偏差の程度は、金銭調整係数に反映される。] [0120] 例えば、輸送ストリームの性質は需要ストリームに要求される最大値内かつ最小値内であるが、それにも関わらず、Base Value表中の基本価値が計算された典型的なストリームと異なる場合を考える。その場合、基本価値への調整を以下のように計算する必要がある。 A={[(PT−PA)/VBU]×MAF} 式中、AはU.S.$/B単位での調整であり、PTはProduct−Spec_Defワークシートからとられる典型的な性質値であり、PAは陸揚げされた製品の実際の性質値であり、VBUは、Product−Spec_Defワークシートからとられた性質の価値基本単位であり、MAFはU.S.$/B単位での金銭調整情報である。これは、性質変動が発生する都度、行われる。次に、調整係数は、性質値の変化が、Product−Spec_DefワークシートのReverse列中に示されるように、金銭的に有益であるか、それとも有害であるかに応じて、基本価値に加算または基本価値から減算されて、輸送製品の実際の金銭価値が生成される。] [0121] Productionワークシート Productionワークシートは、METEORITEワークシートワークブック内の12のワークシートの6番目のものである。Productionワークシートは、在庫が移動しないと仮定して、生産期間中の各供給ストリームの予想生産/在庫を詳述する。図8は典型的なProductionワークシートを示す。図示のワークシートは3つの表からなる。] 図8 [0122] 第1の表は、「Production Schedule for XOMLoad Ports(XOM船積港の生産スケジュール)」と題され、生産時間期間中の各企業(XOM)供給ストリームの毎日の予想在庫(Inv)、最小在庫制限(Min)および最大在庫制限(Max)を詳述する。最小在庫は、任意の所与の日に供給港が貯蔵庫内に必要とする供給ストリームのキロトン単位での最小量である(通常、0)。逆に、最大在庫は、任意の所与の日に供給港が許容する供給ストリームのキロトン単位での最大量である。示すように、生産は継続するが、在庫が移動しない場合、最終的には在庫最大に達し、その後、日毎に超過量が多くなる。在庫累積および在庫収容容量のこの時間表は、航海船積みスケジュールに考慮される。] [0123] 第2の表は、「3rd PartyLoad Ports Supply Availability(第三者船積港供給可用性)」と題され、もしあれば、企業の生産を補うために第三者港で船積みできる供給ストリーム、そのような船積みを行うことができる時間期間を記す開始日および終了日、並びにキロトン単位での船積みできる量を識別する。一般に、このデータは契約期間を反映する。] [0124] 第3の表は、「Product Availability for Spot Market Purchase(スポット市場購入の生産可用性)」と題され、生産を補うためにスポット市場で購入し得る供給ストリームを識別する。そのようなストリームの日毎の予想可用性が、キロトン単位で提供される(一般に、一定のままである)。] [0125] Consumptionワークシート Consumptionワークシートは、METEORITEワークブック内の12のワークシートの7番目のものである。Consumptionワークシートは、追加の在庫が輸送されないと仮定して、消費期間中の各需要ストリームの予想消費/在庫を詳述する。図9は、典型的なConsumptionワークシートを示す。図示のワークシートは3つの表からなる。] 図9 [0126] 第1の表は、「Demand Schedule for XOM Discharge Ports(XOM陸揚港の需要スケジュール)」と題され、対象とされる消費時間期間中の各企業(XOM)の需要ストリームの毎日の予想在庫(Inv)、最小在庫制限(Min)および最大在庫制限(Max)を詳述する。最小在庫は、任意の所与の日に需要港が必要とする需要ストリームの製品のキロトン単位での最小量である(通常、0)。逆に、最大在庫は、任意の所与の日に需要港が許容する需要ストリームの製品のキロトン単位での最大量である(通常、これは最大貯蔵容量に等しい)。在庫が減少し、補充されないと、最終的に需要ストリームのニーズを満たさなくなり、その後、予想在庫は負の値になる。在庫減少および在庫収容容量のこの時間表は、航海輸送スケジュールに考慮される。] [0127] 第2の表は、「3rd Party Discharge Port Availability for spot sales(スポット販売の第三者陸揚港可用性)」と題され、もしあれば、過剰分を削減するために第三者港に陸揚げできる需要ストリーム、そのような輸送を行うべき時間期間を記す開始日および終了日、並びにキロトン単位での陸揚げできる量を識別する。一般に、このデータは契約期間を反映する。] [0128] 第3の表は、「Availability for Spot Market Sales(スポット市場販売の可用性)」と題され、過剰を削減するためにスポット市場で販売し得る需要ストリームを識別する。そのようなストリームの日毎の予想可用性が、キロトン単位で提供される(一般に、一定のままである)。] [0129] Legsワークシート Legsワークシートは、METEORITEワークブック内の12のワークシートのうちの8番目のものである。Legsワークシートでは、ユーザは、特定の船積港間、特定の陸揚港間、および特定の船積港と陸揚港との間に航程を有する航海を禁止することができる。図10は、典型的なLegsワークシートを示す。図示のワークシートは3つの表からなる。] 図10 [0130] 第1の表は、「Load to Load(船積みから船積み)」と題され、出発船積港(「from」)および行き先船積港(「to」)の行列を提供する。2つの船積港の任意の出発/行き先組み合わせを表すセル内に1を入力することにより、示された出発船積港から示された行き先船積港までの航程を含む任意の航海が禁止される。] [0131] 第2の表は、「Load to Discharge(船積みから陸揚げ)」と題され、出発船積港(「from」)および行き先陸揚港(「to」)の行列を提供する。船積港および陸揚港の任意の出発/行き先組み合わせを表すセル内に1を入力することにより、示された出発船積港から示された行き先陸揚港までの航程を含む任意の航海が禁止される。] [0132] 第3の表は、「Discharge to Discharge(陸揚げから陸揚げ)」と題され、出発陸揚港(「from」)および行き先陸揚港(「to」)の行列を提供する。2つの陸揚港の任意の出発/行き先組み合わせを表すセル内に1を入力することにより、示された出発陸揚港から示された行き先陸揚港までの航程を含む任意の航海が禁止される。] [0133] Shipワークシート Shipワークシートは、METEORITEワークブック内の12のワークシートのうちの9番目のものである。Shipワークシートは、契約された、または関心のあるスポット船舶用船(この特定の例はスポット船舶のみを利用する)並びにその物理的パラメータ、コストパラメータ、およびそれに関連する港の制約を識別する。図11−A、図11−B、および図11−Cは、総称的な架空の船舶名(例えば、Aframax 1(A1)、Panamax 1(P1)等)を使用した典型的なShipワークシートを示す。実際の実施では、考慮中の船舶の登録名を利用するほうが容易である。図示のワークシートは3つの表からなる。] [0134] 第1の表は、「Ship(船)」と題され、図11−Aに示され、船舶毎に以下に示す列および情報を含む: 「Name(名称)」−船舶の名称、 「Vessel Use(船舶使用)」−船舶がすでに「契約」されている(従って、使用しなければならない)か、またはスポット船舶が「新しい」用船であるか。 「Vessel Type(船舶種別)」−船舶が「アフラマックス」等級船舶であるか、それとも「パラマックス」等級船舶であるか。 「Max Capacity(最大積載量)」−キロトン単位での船舶の最大船舶積載量。 「Worldscale(ワールドスケール)」−スポット船舶運賃ワールドスケール100に相対する船舶固有レート。ワールドスケールは、様々な航路で貨物を輸送するための、定期的に更新される平均レート(米ドル/キロトン単位)である。この平均値は、ワールドスケール100(WS100)として指定される。市場状況、船舶サイズ等に応じて、スポット船舶は、航海の実行にWS100よりも多額または少額の料金が課され得る。この変動は、WS100の割合として表され、通常、40%(0.40)から200%(2.00)の範囲である。 「Base Volume(基本容積)」−より小さな容積が船積みされる場合であっても課されるキロトン単位の最小パートカーゴであり、 「Overage(過剰)」−輸送される貨物が基本容積を、1トンを超える毎にスポット船舶が課す基本輸送レートの割合であり、 「Demurrage(帯泊)」−U.S.k$/日単位の船舶のアイドル費、 「Max Demurrage Days (Actual)(最長帯泊日数(実際))」−許容される最長帯泊日数、 「Start Date (chartered date) for vessel(航海の開始日(契約日))」−船舶の契約の初日、 「Last Window Date(期間最終日)」−船舶への船積みを終えるべき最終日、 「Actual Arrival Date for Chartered Vessels(用船船舶の実際の到着日)」−前に契約されていた船舶が実際に利用可能な初日(帯泊が計算される初日よりも前であり得る)、 「Penalty/(Incentive) to use Vessel(船舶を使用するペナルティ/(インセンティブ))」−特定の船舶を使用するペナルティまたはインセンティブ、および 「Min % Basis Vol(最小%基本容積)」−船積みしなければならない基本容積の最小割合。] [0135] 第2の表は、「Prohibited Ship to Port(港への禁止船)」と題され、図11−Bに示され、船舶名および船積港に1つの行列並びに船舶名および陸揚港に別の行列を提供する。所与の船舶および港の任意の組み合わせを表すセル内に1を入力することにより、所与の船舶が所与の港に移動するあらゆる航海が禁止される。] [0136] 第3の表は、「Initial Carrying Volume(初期輸送量)」と題され、図11−Cに示され、船舶名および供給ストリームの行列を提供する。計画期間の開始時に、船積みスケジュールおよび陸揚げスケジュールで考慮すべき船舶のいくつかが、すでに部分的または完全に船積されていることがあり得る。その場合、船舶にすでに船積みされた各供給ストリームのキロトン単位の量が、船舶および船積みストリームに対応するセル内に入力される。] [0137] Timeワークシート Timeワークシートは、METEORITEワークブック内の12のワークシートの10番目のものである。Timeワークシートは、船舶が航海内の潜在的な各航程を移動するためにかかる平均日数を記録する。図12は典型的なTimeワークシートを示す。図示のワークシートは3つの表からなる。] 図12 [0138] 第1の表は、「Load to Load(船積みから船積み)」と題され、出発船積港(「from」)および行き先船積港(「to」)の行列を提供する。船舶が各出発船積港から各行き先船積港に移動する日数単位の平均移動時間が、出発船積港/行き先船積港の組み合わせを表すセル内に記される。] [0139] 第2の表は、「Load to Discharge(船積みから陸揚げ)」と題され、出発船積港(「from」)および行き先陸揚港(「to」)の行列を提供する。船舶が各出発船積港から各行き先陸揚港に移動する日数単位の平均移動時間が、出発船積港/行き先陸揚港の組み合わせを表すセル内に記される。] [0140] 第3の表は、「Discharge to Discharge(陸揚げから陸揚げ)」と題され、出発陸揚港(「from」)および行き先陸揚港(「to」)の行列を提供する。船舶が各出発陸揚港から各行き先陸揚港に移動する日数単位の平均移動時間が、出発陸揚港/行き先陸揚港の組み合わせを表すセル内に記される。] [0141] Costワークシート Costワークシートは、METEORITEワークブック内の12のワークシートの11番目のものである。Costワークシートは、貨物を航海内の潜在的な各航程で移動するための取引航路固有のワールドスケール100レート(米ドル/トン単位)を記録する。取引航路固有のワールドスケール100レートは、(a)基本容積(Shipワークシートに提供される)および(b)船舶が課すワールドスケールレート100の相対的な割合(Shipワークシートに提供される)で乗算された場合、航海航程を実行するために船舶が課す基準運賃に等しい。同様に、このレートは、(a)船舶の過剰レート(Shipワークシートに提供される)、(b)キロトン単位の過剰量、および(c)船舶が課すワールドスケール100の相対的な割合(Shipワークシートに提供される)で乗算された場合、航海航程の過剰コストに等しい。特定の航程がいかなる過剰も有さない場合であっても、航海が1つでも過剰航程を有する場合、航海内のすべての航程に対して、その航海内の最大過剰量に基づいて過剰コストが課される。次に、任意の所与の航海を実行するための総合コストは、基準運賃と船舶を使用する航海の各航程の過剰コストとの和である。] [0142] 図13は、典型的なCostワークシートを示す。図示のワークシートは3つの表からなる。] 図13 [0143] 第1の表は、「Load to Load(船積みから船積み)」と題され、出発船積港(「from」)および行き先船積港(「to」)の行列を提供する。船舶が任意の出発船積港から任意の行き先船積港に貨物を輸送するU.S.k$/キロトン単位の平均コストが、出発船積港/行き先船積港の組み合わせを表すセル内に記される。] [0144] 第2の表は、「Load to Discharge(船積みから陸揚げ)」と題され、出発船積港(「from」)および行き先陸揚港(「to」)の行列を提供する。船舶が任意の出発船積港から任意の行き先陸揚港に貨物を輸送するU.S.k$/キロトン単位の平均コストが、出発船積港/行き先陸揚港の組み合わせを表すセル内に記される。] [0145] 第3の表は、「Discharge to Discharge(陸揚げから陸揚げ)」と題され、出発陸揚港(「from」)および行き先陸揚港(「to」)の行列を提供する。船舶が任意の出発船陸揚港から任意の行き先陸揚港に貨物を輸送するU.S.k$/キロトン単位の平均コストが、出発陸揚港/行き先陸揚港の組み合わせを表すセル内に記される。] [0146] BlackOutワークシート BlackOutワークシートは、METEORITEワークブック内の12のワークシートの12番目のものである。BlackOutワークシートは、関連する生産期間または消費期間内のそれぞれで、船積港を貨物の船積みに利用できない、または陸揚港を貨物の陸揚げに利用できない、あらゆる日数を記録する。図14は、典型的なBlackOutワークシートを示す。図示のワークシートは2つの表からなる。] 図14 [0147] 第1の表は、「BlackOut Days forLoad Ports(船積港の操船不可能日)」と題され、生産期間の最初および最後の日を記し、生産期間内の各日および各船積港の行列を提供する。任意の船積港で、貨物を港で船積みできない1以上の日数がある場合、「Yes」が、船積港のそれらの日数に対応するセル内に入力される。その他の場合、すべてのセルのデフォルトは「No」であり、貨物がその所与の日にその所与の港で船積み可能なことを意味する。] [0148] 第2の表は、「BlackOut Days for Discharge Ports(陸揚港の操船不可能日)」と題され、消費期間の最初および最後の日を記し、消費期間内の各日および各陸揚港の行列を提供する。任意の陸揚港で、貨物を港で陸揚げできない1以上の日数がある場合、「Yes」が、陸揚港のそれらの日数に対応するセル内に入力される。その他の場合、すべてのセルのデフォルトは「No」であり、貨物がその所与の日にその所与の港で陸揚げ可能なことを意味する。] [0149] ExcelからAIMMSへのデータ転送 METEORITEモデルはAIMMSモデリング言語で書かれ、AIMMSグラフィカルユーザインタフェースを利用する。従って、ユーザがExcelワークブックに記入またはExcelワークブックを更新した場合、各ワークシート内のデータをAIMMSアプリケーションに転送しなければならない。これは、METEORITE開発者により適宜構成されたAIMMSのExcelアドイン機能を使用して達成される。METEORITE開発者は、AIMMSのExcelアドイン構成ウィザードを使用して、ポイントアンドクリックでExcelワークブック内のデータと土台をなすAIMMSモデル内の識別子との間に必要なリンクを指定することにより、アドインを構成する。アドインは、Excelツールバーに現れ、開発者が望むように名付けられる(例えば、METEORITEの場合では「Execute Read/Data(読み取り/データ実行)」ボタンも生成する。ユーザがExcelツールバー上の「Execute Read Data(データ読み取り実行)」動作キーをクリックするか、或いは対応するvisualbasic関数を呼び出すと、Excelワークブック内のデータがMETEORITEモデルにエクスポートされる。エラーがこのデータ読み取り工程中に発生する場合、エラーダイアログがExcel内に現れる。その他の場合、データはMETEORITEモデルに首尾良く読み取られている。] [0150] METEORITEAIMMSインタフェース METEORITEは、AIMMSユーザインタフェースを使用して、ユーザがデータを検討し変更し、モデルを解き、解を検討できるようにする。インタフェースには多くのページがある。インタフェースの主要ページは以下である:(i)「FrontPage(フロントページ)」画面、(ii)「Data(データ)」画面、「Options(オプション)」画面、「Solve(解く)」画面、および「Solution(解)」画面。これら画面のそれぞれ、並びにそこからアクセス可能な少数の追加の画面を添付の図15、図16、図17、図18、および図19に示し、後述する。] 図15 図16 図17 図18 図19 [0151] FrontPage画面 ユーザがデータをMETEORITEアプリケーションにExcelワークブックからエクスポートすると、METEORITEアプリケーション用に設計されたAIMMSグラフィカルユーザインタフェースの「FrontPage」画面が自動的に表示される。ユーザが適宜開始するためには、METEORITEアプリケーション用のAIMMSのライセンス版を有さなければならない。] [0152] FrontPage画面を図15に示す。FrontPage画面は、以下のナビゲーションボタンを含む:「Data(データ)」、「Options(オプション)」、「Solve(解く)」、および「Solution(解)」。これらのボタンは、ユーザがインポートされたデータを検討し、解くべき問題のオプションを変更し、問題を解き、解結果を検討することができる各画面にユーザを導く。更に、FrontPage画面は、ユーザがこのプログラムを終了できる「(METEORITE終了)」ボタンを含む。] 図15 [0153] Data画面 ユーザが「FrontPage」上の「Data」ナビゲーションボタンを押下すると、「Data」画面が表示される。この画面では、ユーザは、Excelワークブックからインポートされたデータを検討し変更することができる。] [0154] Data画面を図16に示す。Data画面の左側に沿って、「Planning Horizon(計画期間)」、「Load Ports(船積港)」、「DischargePorts(陸揚港)」、「Properties(性質)」、「Supply Stream(供給ストリーム)」、「Stream Values(ストリーム価値)」、「Demand Stream(需要ストリーム)」、「Supply(供給)」、「Demand(需要)」、「Ship Data(船データ)」、および「Cost and Time(コストおよび時間)」という名称のいくつかのナビゲーションボタンがある。ユーザがこれらナビゲーションボタンのうちの任意の1つをクリックすると、トピックに関連するデータの画面が表示される。例えば、仮にユーザが「Stream Values」ボタンをクリックした場合、各供給ストリームの金銭価値を列挙したデータ画面(図示せず)が表示される。所望であれば、ユーザは、画面上のデータを直接変更することができるが、その変更はExcelワークブックを更新せず、従って、ユーザがMETEORITEプログラムを実行しているときのみ、記憶される。] 図16 [0155] データを検討した後、ユーザは、Data画面上の「FrontPage」ボタンをクリックすることにより、FrontPage画面に戻ることができる。或いは、ユーザは、Data画面上の「Exit METEORITE」ボタンをクリックすることにより、アプリケーションを終了することができる。] [0156] Options画面 ユーザが「FrontPage」上の「Options」ナビゲーションボタンをクリックすると、「Options」画面が表示される。この画面では、ユーザは、問題の制限を変更することができる。] [0157] Options画面を図17に示す。画面の右側には、Excelワークブックからインポートされた問題の制限が表示される。例えば、船舶の最小数および最大数、最長帯泊日数、船積港の時間期間、船舶を使用するペナルティ、最大輸送コスト/トン、最小輸送トン数、スラックペナルティ、港への連続寄港間隔日数、基本容積の最小割合、および船積のみの帯泊に対する現在の限度を示す表がある。「YES」または「NO」が入力された、上記オプションを認めるべきか否かを示す表もある。ユーザは、このデータの任意のものを直接変更することができる。或いは、ユーザは、画面の右側にある「Set Default」ボタンをクリックして、どの制限が標準デフォルトとみなされ、どの制限が標準デフォルトとみなされないかの指定を変更することができる。] 図17 [0158] オプションを検討した後、ユーザは、Options画面上の「FrontPage」ボタンをクリックすることにより、FrontPage画面に戻ることができる。或いは、ユーザは、Options画面上の「Exit METEORITE」ボタンをクリックすることにより、このアプリケーションを終了することができる。] [0159] 「Solve」画面 ユーザが「FrontPage」上の「Solve」ナビゲーションボタンをクリックすると、「Solve」画面が表示される。この画面では、ユーザはモデルをどのように解くかを指定することができる。] [0160] Solve画面を図18に示す。Solve画面は、問題をどのように解くことができるかについて、いくつかのオプションをユーザに与える。第1のオプションボタンは、「SOLVE−Construction Heuristic + Improvement Heuristics(解く−構造化ヒューリスティック+改良ヒューリスティック)」という名称であり、構造化ヒューリスティックを使用してモデルを解き、2つの改良ヒューリスティック(即ち、大規模近傍探索)の1回の実行を通して解を改良する。これは、最も高速のオプションであり、一般に良好な結果をもたらす。同様に、第2のオプションボタンは、「SOLVE−Constructive Heuristic + Iterative Improvement Heuristics(解く−構造化ヒューリスティック+反復改良ヒューリスティック)」という名称であり、構造化ヒューリスティックを使用してモデルを解き、次に、解に更なる改良が得られなくなるまで、2つの改良ヒューリスティックの反復実行を使用して解を改良する。これはわずかにより低速のオプションであるが、一般により良好な結果をもたらす。第3のオプションでは、ユーザは、構造化ヒューリスティックおよび2つの改良ヒューリスティックのそれぞれを、一度に1工程ずつ単独で反復して実行することができる。このオプションは、「SOLVE−Construction Heuristic Only(解く−構造化ヒューリスティックのみ)」、「SOLVE−Improvement Heuristic 1 Only(解く−改良ヒューリスティック1のみ)」、「SOLVE − Improvement Heuristic 2 Only(解く−改良ヒューリスティック2のみ))」、および「SOLVE − Iterative Improvement Heuristics(解く−反復改良ヒューリスティック)」という名称のボタンで表される。第4のオプションボタンは、「SOLVE−Full Model Only(解く−完全モデルのみ)」という名称であり、ヒューリスティックを使用せずにモデルを解く。これは、最も低速のオプションであるが(一般に遅すぎる)、最適な結果をもたらす。第5のオプションは、ヒューリスティック/最適化混成オプションであり、「SOLVE−Construction+Improvement+Full Model(解く−構造化+改良+完全モデル)」という名称である。このオプションでは、構造化ヒューリスティックおうよび2つの改良ヒューリスティックの1回の実行を使用して見つけられる解が完全モデルに投入され、完全モデルが解かれる。これは、ヒューリスティックがモードを解く時間を短縮するため、最適な結果を得るための、より高速の方法である。同様に、第6のオプションでは、構造化ヒューリスティックおよび2つの改良ヒューリスティックの反復実行を使用して見つけられる解が、完全モデルに投入されて解かれる。従って、ユーザは、問題をどのように解くかを決定する際に選択する多くのオプションを有する。一般に、オプション1または2が、最も短い時間で適した解答をもたらす。] 図18 [0161] 実行を停止するには、ユーザは随時、ctrl+shift+sを同時に押下することができる。次に、ユーザは、「Solve」画面上の「FrontPage」ボタンをクリックすることにより、FrontPageを開くことができる。或いは、ユーザは、「Solve」画面上の「Exit Meteorite」ボタンをクリックすることにより、プログラムを終了することができる。] [0162] 「Solution」画面 ユーザが「FrontPage」上の「Solution」ナビゲーションボタンをクリックすると、「Solution」画面が表示される。この画面では、ユーザは、ユーザがSolveオプションを終了した時点まで、またはSolveオプションが自然な完了に達した時点までにモデルにより見つけられた最良解を見ることができる。] [0163] Solution画面を図19に示す。左側には、得られた解の概要がある。解概要は、船積みされ陸揚げされる製品の合計価値(U.S.k$単位)、その輸送コスト、その保有コスト、実現不可能な場合、得られた解に割り当てられた任意のペナルティ、輸送される製品の合計量(キロトン単位)、並びに各船またはバージ船が船積みし陸揚げする各ストリームの識別情報、日付、および量を示す。更に、左側に沿って、「Load(船積み)」、「Discharge(陸揚げ)」、「Ship Overall(船全体)」、「Ship Specific(船固有)」、「BlendingFCC(FCCブレンド)」、「Barge FCC(バージFCC)」、「Inventory Holding(在庫保有)」、および「Gannt Chart(ガントチャート)」という名称のいくつかのナビゲーションボタンがある。ユーザがこれらナビゲーションボタンの任意のものをクリックすると、そのトピックに対応するより詳細な解情報の画面が表示される。これらの、より詳細な画面のうちのいくつかについては後述する。] 図19 [0164] 例えば、ユーザが「Load」ボタンをクリックした場合、各供給ストリームおよび解で船積みされる合計量(キロトンおよびkB単位)を列挙した「Load」画面(図示せず)が表示される。更に、供給ストリーム毎に、ユーザは、供給ストリームから製品を船積みした船舶、対応する船積日、船積量(キロトンおよびkB単位)、船積み製品の金銭価値(U.S.k$単位)、および生産期間中の供給ストリームの日毎の在庫レベルを見ることができる。] [0165] または、更なる例では、ユーザが「Discharge」ボタンをクリックした場合、解で製品が輸送される各需要ストリームおよび輸送される合計量(キロトンおよびkB単位)を列挙した「Discharge」画面(図示せず)が表示される。更に、需要ストリーム毎に、ユーザは、需要ストリームの製品を輸送した船舶および対応する陸揚日、陸揚量(キロトンおよびkB単位)、輸送品の金銭価値(U.S.k$単位)、および消費期間中の需要ストリームの在庫レベルを見ることができる。] [0166] または、更なる例では、ユーザが「Blending−FCC」ボタンをクリックした場合、「Blending−FCC」画面(図示せず)が表示される。この画面は、船舶毎に、船舶名、輸送が意図された需要ストリーム名、輸送日、輸送量(キロトンおよびkB単位)、輸送品の濃度(B/トン)、輸送品の金銭価値(U.S.k$/BおよびU.S.k$)、および需要ストリーム性質範囲要件を満たす典型的なストリームの基本価値(U.S.k$/B単位)を含め、各需要港に対して行われた各輸送を詳述する。ユーザが、特定の需要ストリームに関する特定の船舶の輸送をクリックした場合、輸送品のブレンド配合(該当する場合)が表示される。ブレンド品に寄与した貨物毎に、量(キロトンおよびkB単位)、船積み時の金銭価値(U.S.$k/BおよびU.S.$k単位)、および性質が提供される。更に、量(キロトンおよびkB単位)、陸揚げ価値(U.S.$k/BおよびU.S.$k単位)、および輸送されたブレンド品の性質が提供される。最後に、需要ストリームの性質範囲要件を満たす典型的な製品の基本価値と比較して、陸揚品の価値に対して行われる価値調整が、全体および性質毎に詳述される。] [0167] または、更なる例では、ユーザが「Gantt Chart」ボタンをクリックした場合、「Gantt Chart」画面(図示せず)が表示される。Gantt Chart画面は、船舶毎に、各船舶の船積み、陸揚げ、および他の作業の計画期間中の付番日数を列挙したチャートを示す。「Gantt Chart」画面は、船積港および陸揚港毎に、各港の船積み、陸揚げ、および他の作業の計画期間中の付番日数を列挙した第2のチャートも示す。] [0168] 他の画面(図示せず)としては、「Ship Overall」画面、「Ship Specific」画面、「Barge−FCC」画面、および「Inventory Holding」画面が挙げられる。「Ship Overall」画面および「Ship Specific」画面は、船舶割り当て、航海、船積量、陸揚量、関連する基準運賃、過剰費、および帯泊費等を、全体および個々の船舶毎の両方で列挙する。「Barge−FCC」画面は、解内のスポット市場購入の識別情報、量、および金銭価値を詳述する。「Inventory Holding」画面は、各船積港、陸揚港、および各船舶上での日毎の在庫並びにそれに関連する個々のおよび合計のコストを詳述する。] [0169] METEORITEからのリポートの保存 METEORITEにより見つけられた解を全体的および特定の詳細の両方で記述する、Solution画面およびその構成要素画面(例えば、Load画面、Discharge画面、Blending画面、Inventory Holding画面等)からの上記グリッドおよび表のすべては、Solution画面上の「Export Reports(リポートエクスポート)」ボタンをクリックすることにより、リポート形式で保存することができる。リポートは、Excelドキュメント、Microsoft Wordドキュメント、または任意の他の所望の形式として記憶することができる。更に、各ケース(データおよび解)をMETEORITEAIMMSアプリケーションに記憶し管理することができる。] [0170] METEORITEの土台をなす数学 問題定義および定式化 問題定義 数学的問題は、船在庫航路決定問題の変形として見ることができる。しかし、従来の在庫航路決定問題と異なる多くの更なる特徴がある。各船積港は、複数の供給ストリームを有し得、各供給ストリームは異なる製品を生産するため、問題は多製品問題である。各供給ストリームがそれ自体の製品仕様を有し、各需要ストリームがそれ自体の許容仕様を有するため、これは従来の多製品分配問題ではない。更に、船積み中、陸揚げ中、または輸送中にいくつかの製品をブレンドすることにより、完全に新しい製品を生産することができる。陸揚げ製品ストリームの価値は、陸揚品の仕様に基づいて決定される。一例としては、いくつかの特定の需要ストリームにとっては許容不可能な低価値製品(即ち、HSVGO)と高品質製品(即ち、LSVGO)とをブレンドして、需要ストリームにとって許容可能な新しい製品ストリームを作り出すことが挙げられる。従って、このモデルは、輸送コストを節減するのみならず、低品質に起因する安値取引(quality giveaway)を低減することにより、価値を生み出すこともできる。] [0171] 数学的最適化問題の目的は、需要ストリームの陸揚品の価値の和から、供給ストリームの船積品の価値を差し引き、すべての輸送関連コストを差し引いたものとして定義できる、利益の最大化である。船の区画の柔軟性により、船は、いくつかの製品を船積みし、それらをブレンドしていくつかの新しい製品にし、需要ストリームの経済および消費レートに基づいていくつかの陸揚ストリームで陸揚げすることができる。数学的モデルの公式定義は以下である。] [0172] 複数の製品が、船積港の集合JLから陸揚港の集合JDに計画期間T中に分配される。このリポートで提示されるモデルは、離散時間モデルであり、時間tは集合{1,2,・・・,T}に属する。実際に使用される時間単位は1日であるが、必要に応じて、異なる時間単位で容易に置換し、適用することもできる。すべての港の集合Jは、JLとJDとの和集合である。集合J0⊂Jは、企業により所有され、かつ/または運営される港の集合を表し、集合JMは、スポット市場の港の集合を表し、集合J3⊂Jは、第三者により運営される港の集合を表す。一般性を失うことなく、数学的プログラミングモデルの詳細を提示するために、J3=Φ、かつJM=Φと仮定する。集合JDL⊂Jは、喫水制限を有する港の集合である。港jでの船による船積みまたは陸揚げの回数は、各船がある港jでuj回を超えて船積みまたは陸揚げし得ないように制限し得る。] [0173] 各船積港j∈JLは供給ストリームの集合SSjを有し、各陸揚港j∈JDは需要ストリームの集合DSjを有する。集合SSおよび集合DSはそれぞれ、すべての供給ストリームの集合およびすべての需要ストリームの集合を表す。Qを追跡されるすべての性質の集合を表すものとし、その部分集合 を、性質に基づく製品に対する価値調整の異なる方向を表すものとする。各q∈Qは、 のうちの一方のみに属し得るが、両方に属することはできない。 の場合、価値は、性質qの仕様が高いほど増大する。 の場合、価値は、性質qの仕様が低いほど増大する。各供給ストリームss∈SSは初日に初期在庫Iss,0および供給港での単位当たりの価値VLssを有し、Pss,t量の製品を時間t−1から時間tまでに生産する。供給ストリームss∈SSの在庫レベルは、時間tにおいて、 以上であり、かつ 以下である必要がある。供給ストリームss∈SSからの製品は、性質q∈Qの 仕様を有する。各需要ストリームds∈DSも、初日に在庫Ids,0を有し、時間t−1から時間tまでにDds,t量の製品を消費する。需要ストリームds∈DSの在庫レベルは、時間tにおいて、 以上であり、かつ 以下である必要がある。船が船積港j∈JLに停泊した場合、任意のss∈SSjから船積みすることができるが、船積の合計量は 以上であり、かつ 以下である必要がある。同様に、船が陸揚港j∈JDに停泊した場合、任意のds∈DSjにおいて陸揚げできるが、陸揚げの合計量は、 以上であり、かつ 以下である必要がある。] [0174] 需要ストリームの陸揚品の価値の計算は、いくらか複雑である。各需要ストリームdsは、性質q∈Q毎に標準仕様 を有する。陸揚品の性質qのレベルが と異なる場合、その価値を調整する必要がある。モデルを提示するために、以下の表記が必要である。需要ストリームds∈DSの陸揚品のレベルq∈Qは、 以上であり、かつ 以下である必要がある。これらはハード制限と呼ばれる。需要ストリームds∈DSの陸揚品の のレベルが、 未満であるか、または需要ストリームds∈DSの陸揚品の のレベルが、 を超える場合、価値調整はそれぞれ、 に基づいて計算される。これらはソフト制限と呼ばれる。一般性を失うことなく、各 について、 かつ各 について、 と仮定する。METEORITE実装では、 の場合、 と設定する。 の場合、 に設定する。これら設定はユーザ要求に基づく。需要ストリームdsの陸揚品の単位当たりの価値は、VLBdsで示される。陸揚品のqの仕様と標準仕様 とのすべての価値基本単位VBUqの差について、需要ストリームdsの陸揚品の単位当たりの価値は、 であるかに応じて、価値と標準との関係である だけVLBdsから増大または低減される。上述したように、需要ストリームdsの陸揚品のqの仕様が、 の場合に 未満の場合、または の場合に を超える場合、 が、それぞれの価値調整の計算に使用される。価値調整工程およびハード制限は、船上ブレンドに密に関連する。線形ブレンド規則がすべての性質に仮定される。現実では、性質によってはこれが当てはまらないものもあるが、この実施上の仮定は、この種の分配モデルでの詳細レベルに十分に良好である。] [0175] 集合Vは、輸送に利用可能な船の集合である。船は、複数の船積港に寄港し、複数の供給ストリームから船積みし、複数の陸揚港に寄港し、複数の需要ストリームに陸揚げし得る。船が複数のストリームを有する港に寄港する場合、同時に複数のストリームから船積み、または陸揚げすることができる。各船v∈Vは、初日に供給ストリームssの初期在庫 を有する。各船vは、輸送し得る製品の最大量 を有する。港jとj’との移動時間は、Tjj’で示され、Tjj’は離散した時間単位(この場合、1日)の倍数であると仮定される。船v∈Vは、前に契約されている船の集合VChartに属し得る。各船v∈VChartは、時間 に利用可能になり、モデル解に使用されなければならない。契約されない各船v∈V\VChartは、使用されてもよく、または使用されなくてもよい。各v∈Vについて、j∈JDL、t∈{1,2,・・・,T}、入港喫水制限 および出港喫水制限 を満たす必要がある。各船v∈Vについて、Bv、WSv、DRv、およびOVRvは、製品の基本量(PCトン)、ワールドスケール乗算子、帯泊レート、および過剰レートをそれぞれ表す。港j∈Jから港j’∈Jまで移動する基準運賃はCjj’である。船vが港jから港j’まで移動する場合、この航程の基準運賃コストはBvWSvCjj’である。船vの帯泊費は、DRvを船vの航海内の帯泊日数で乗算することにより計算される。過剰は、基本量Bvを超える製品トン数を指す。船vの航海の任意の航程が過剰を発生させた場合、過剰レートOVRvが、その航海の最大過剰量に基づいて船vの航海のすべての航程に適用される。]
权利要求:
請求項1 コンピュータ可読媒体に存在するコンピュータアプリケーションであって、実行されると、コンピュータに、計画期間内に1つ以上のバルク品を供給地から需要地に移動するためのバルク品の割り振り、輸送行路決定および車両/行路スケジューリングを、純利益総額を最大化することを目的として最適化させることを特徴とするコンピュータアプリケーション。 請求項2 下記(i)〜(iii):(i)各供給地で生産されるバルク品の、既存の在庫、予想生産、性質および金銭価値、(ii)各需要地で必要なバルク品の、既存の在庫、予想消費、性質要件および前記性質要件を満たすバルク品の金銭価値、並びに(iii)輸送されたバルク品の全体価値に利する、異なるバルク品をブレンドする機会のうちの1つ以上を考慮することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項3 実行される前記アプリケーションが、下記(i)〜(ii):(i)各供給地で生産されるバルク品の、既存の在庫、予想生産、性質および金銭価値、(ii)各需要地で必要なバルク品の、既存の在庫、予想消費、性質要件および前記性質要件を満たすバルク品の金銭価値を各々考慮することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項4 実行される前記アプリケーションが、下記(i)〜(iii):(i)各供給地で生産されるバルク品の、既存の在庫、予想生産、性質および金銭価値、(ii)各需要地で必要なバルク品の、既存の在庫、予想消費、性質要件および前記性質要件を満たすバルク品の金銭価値、並びに(iii)輸送されたバルク品の全体価値に利する、異なるバルク品をブレンドする機会を各々考慮することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項5 (i)各供給地が、バルク品の複数の供給ストリームを生産することができ、各ストリームが、それ自体の性質および前記性質に基づく金銭価値を有すると共に、それ自体の累積在庫、貯蔵制約および生産スケジュールを有し、(ii)各需要地が、バルク品の複数の需要ストリームを必要とする可能性があり、前記各ストリームは、それ自体の性質範囲要件および前記要件を満たす輸送される実際のバルク品の性質に基づく金銭価値を有すると共に、それ自体の在庫、貯蔵制約および消費スケジュールを有することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項6 需要地要件を満たすために、製品の荷積み中、輸送中または荷下ろし中に異なるバルク品をブレンドして、荷積みされた前記バルク品のうちの1つ以上の性質を変更し、輸送されるバルク品の全体価値に利するようにすることができることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項7 実行される前記アプリケーションが、利用可能な車両団内の各車両の可用性、コスト、積載量および現在の貨物を考慮することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項8 実行される前記アプリケーションが、各供給地および需要地の互いからの移動時間および/または距離での相対的な隔たり、並びにその移動コストを考慮することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項9 実行される前記アプリケーションが、各供給地および需要地のあらゆる車両サイズ制限、荷積み制限および/または荷下ろし制限を考慮することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項10 実行される前記アプリケーションが、必要に応じて、バルク品を供給地、需要地および/または輸送車両上で貯蔵するための保有コストを考慮することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項11 実行される前記アプリケーションが、供給不足を補うためのスポット市場購入および供給過剰を削減するためのスポット市場販売の可用性を考慮することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項12 混合整数プログラミングモデルを含むことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項13 前記混合整数プログラミングモデルを、厳密解法を使用して解いて、最適解を提供することができ、かつ/または1つ若しくは複数のヒューリスティック方法を使用して間接的に解いて、最適に近い解を見つけることができることを特徴とする請求項12に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項14 前記ヒューリスティック方法が、少なくとも1つの大規模近傍探索ヒューリスティックを1回または複数回実行することを含むことを特徴とする請求項13に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項15 前記バルク品が、1つ以上の等級の石油および/または石油由来品から選択されることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項16 前記バルク品が、1つ以上の等級の、原油、ガソリン、軽油、コンデンセート、留出物および中間石油化学供給原料から選択されることを特徴とする請求項15に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項17 前記純利益総額が、少なくとも、供給地から需要地に製品を輸送することにより得られる価値の上昇から、輸送コストを差し引いたものを反映することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項18 コンピュータ可読媒体に存在するコンピュータアプリケーションであって、実行されると、コンピュータに、計画期間内に1つ以上のバルク品を供給港から需要港に移動するためのバルク品の割り振り、輸送航海および船舶/航海スケジューリングを、純利益総額を最大化することを目的として最適化させることを特徴とするコンピュータアプリケーション。 請求項19 下記(i)〜(iii):(i)各供給港で生産されるバルク品の既存の在庫、予想生産、性質および金銭価値、(ii)各需要港で必要なバルク品の既存の在庫、予想消費、性質要件および前記性質要件を満たすバルク品の金銭価値、並びに(iii)任意に、輸送されたバルク品の全体価値に利する、異なるバルク品をブレンドする機会のうちの1つ以上を考慮することを特徴とする請求項18に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項20 (i)各供給港が、バルク品の複数の供給ストリームを生産することができ、各ストリームが、それ自体の性質および前記性質に基づく金銭価値を有すると共に、それ自体の累積在庫、貯蔵制約および生産スケジュールを有し、(ii)各需要港が、バルク品の複数の需要ストリームを必要とすることができ、各ストリームは、それ自体の性質範囲要件および前記要件を満たす輸送される実際のバルク品の性質に基づく金銭価値を有すると共に、それ自体の在庫、貯蔵制約および消費スケジュールを有することを特徴とする請求項18に記載のコンピュータアプリケーション。 請求項21 シングルプロセッサ、互いに直接接続された複数の相互作用プロセッサおよびコンピュータネットワークを介して互いに間接的に接続された複数の相互作用プロセッサよりなる群から選択される処理装置、前記処理装置で動作する、コンピュータ可読媒体に記憶されるコンピュータアプリケーションであって、実行されると、前記処理装置に、計画期間内に1つ以上のバルク品を供給地から需要地に移動するためのバルク品の割り振り、輸送行路決定および輸送車両/行路スケジューリングを、純利益総額を最大化することを目的として最適化させるコンピュータアプリケーション、変数および制約に関するデータを入力し記憶するための、コンピュータ可読媒体に記憶されたデータ入力・記憶アプリケーションであって、前記コンピュータアプリケーションの一部であるか、前記コンピュータアプリケーションと一体的に接続されているか、またはその他の様式で前記コンピュータアプリケーションと通信可能なデータ入力・記憶アプリケーション、および前記コンピュータアプリケーションに統合されているか、または前記コンピュータアプリケーションとインタフェースしているソルバを備える装置。 請求項22 実行される前記アプリケーションが、下記(i)〜(iii):(i)各供給地で生産されるバルク品の、既存の在庫、予想生産、性質および金銭価値、(ii)各需要地で必要なバルク品の、既存の在庫、予想消費、性質要件および前記性質要件を満たすバルク品の金銭価値、並びに(iii)任意に、輸送されたバルク品の全体価値に利する、異なるバルク品をブレンドする機会を各々考慮することを特徴とする請求項21に記載の装置。 請求項23 前記供給地が供給港であり、前記需要地が需要港であり、前記輸送行路が航海であり、前記輸送車両が船舶であることを特徴とする請求項21に記載の装置。 請求項24 データをデータベースに入力する工程であって、前記データベースが、コンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータアプリケーションに統合されているか、または前記コンピュータアプリケーションとインタフェースしている工程;前記コンピュータアプリケーションをコンピュータ上で実行して、解を得る工程であって、前記コンピュータアプリケーションは、実行されると、前記コンピュータに、計画期間内にバルク品を供給地から需要地に移動するためのバルク品の割り振り、輸送行路決定および輸送車両/行路スケジューリングを、純利益総額を最大化することを目的として最適化させ、前記得られる解は、製品の割り振り、輸送行路決定、輸送車両/行路スケジューリングについての推奨計画を含む工程;および利用可能な車両団を使用して、バルク品の荷積み、輸送および荷下ろしについての前記推奨計画を実施する工程を含む方法。 請求項25 前記得られる解が、荷積み中、荷下ろし中または輸送中の製品ブレンドについての推奨計画を更に含み、前記製品をブレンドする計画も実施されることを特徴とする請求項24に記載の方法。 請求項26 前記データが、(i)考慮すべき各供給地の各供給ストリームおよびその性質、金銭価値、累積在庫、貯蔵制約および生産スケジュールに関する情報、および(ii)考慮すべき各需要地の各需要ストリームおよびその性質範囲要件、それらの要件を満たすために輸送される実際のバルク品の性質に基づく金銭価値、在庫、貯蔵制約および消費スケジュールに関する情報を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。 請求項27 前記データが、利用可能な車両団内の各車両の可用性、コスト、積載量および現在の貨物に関する情報を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。 請求項28 前記データが、各供給地および需要地の互いからの移動時間および/または距離での相対的な隔たり、並びにその移動コストに関する情報を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。 請求項29 前記データが、各供給地および需要地の車両サイズ制限、荷積み制限および/または荷下ろし制限に関する情報を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。 請求項30 前記データが、必要に応じて、バルク品を供給地、需要地および/または輸送車両上で貯蔵するための保有コストに関する情報を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。 請求項31 前記データが、供給不足を補うためのスポット市場購入および供給過剰を削減するためのスポット市場販売の可用性に関する情報を含むことを特徴とする請求項24に記載の方法。 請求項32 前記供給地が供給港であり、前記需要地が需要港であり、前記輸送行路が航海であり、前記輸送車両が船舶であることを特徴とする請求項24に記載の方法。
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公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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